不思議母さんと自由子供『やどかりとペットボトル』

今日もなかなか強烈なものを読みました。

『やどかりとペットボトル』(角川書店)
池上永一さんのエッセイです。

池上さんの作品は『夏化粧』という小説を読んだことがありましたが、
このエッセイの中には、
こんな池上さんだから、あの『夏化粧』が産まれたのかもしれないな
と思わせるような部分がたくさん出てきます。

小さい頃に失神したことがあって、
失神する前と後では世界が違うような気がした話とか、
道1本挟んで違う暦を使う家族がいて、
隣なのに1カ月も時間が違っている話とか。

面白い話が盛りだくさんで
げらげら笑ってしまうエピソードも満載。

卒園式で「卒業とは交遊を絶つこと」と思ったせいで
哀しさが倍増し、「友達をみんな捨てました」と母親に報告。
すると「あっそう。すっきりして、よかったわねぇ」
と答えた母親。

理科の先生の家で観た『Newton』が欲しくて、
近所の店で「科学の雑誌をください」と注文したら
『ムー』が届いてしまう…
そして「夜中に、「私の恐怖体験」を読みながら、科学はこんなに怖いものなのかと寝られなくなった。」という池上少年。

誕生日ケーキにたてたロウソクを
「さあ、命の火を吹き消しなさい」と魔女のような声色で言う母親。

家に電話を入れて欲しくてねだったら、
母親に無線電話技師の講習会に行かされ、
諦めさせようと目論む母親。
けれど池上少年は免許をとり、
さらに無線電信も免許を取ってしまう。


石垣島から竹富島まで片道4キロを遠泳していたら
海上保安庁の巡視船に見つかり、救助され、お灸をすえられる池上少年。
後からそこはサメの産卵場だったと知ったという
リアルに怖い話もあったり。

全身に切り傷を付けて悪い血を出汁、代謝を良くするという
民間療法「ブーブー」。
お向かいのお家のお母さんが、血だらけの裸で逃げまどう子供たちに向かって
刃物を振り回しているというのだから、
それもなかなか強烈な話。

どんなことにも素直に受け止め、
真剣に考えていた池上少年。

お母様自身もかなりユニークで
子供たちにも自由にさせていたこと。
素敵です。

髪を紫に描いたっていいじゃないですか。
太陽を緑色で描いても、個性的で芸術的な感性なのです。
と、私は思います。

「ふーんそっかあ、どうして?」
と子供に質問してみたら
面白い答えが返ってくるかもしれません。

池上さん自身は少年時代に
えらい目にあったな
と思うことも多々あったかもしれませんが、
読者としては
かなり楽しく読み終えました。







コメント

 面白い話しでした。でも、実話を上手く使って、話しを作っているなあと思いました。私は小説苦手でしたけど。このようなお話が舞台などに使われているのだなと再確認しました。とても話題が豊富で素晴らしいと思います。
 いつもありがとうございます。お疲れ様です。(._.)オジギ

2011年04月23日

日記を読ませていただいて
『やどかりとペットボトル』
すごく面白そうだなーって
思いました((o(^∇^)o))

今度読んでみようと思います。

2011年04月23日

まりさん、今回の本も、大ヒットですね。
今日の日記を読ませていただいて、すごく
笑ってしまいました。。。

そして、お母さんも、個性的で、ある意味、
面白い方ですね。

また、面白い本を見つけたら、ぜひここで
紹介して下さいね。
楽しみにしています。

まるみる 2011年04月22日

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