『猫を抱いて象と泳ぐ』

『猫を抱いて象と泳ぐ』(文春文庫)
小川洋子さんの代表作のひとつ。
有名な小説で、
いろんな人が「好きな本」「オススメ」などでこのタイトルを挙げているのを見かけたことがありました。

本屋さんでもなんどか出会っていたのですが

これまで、出会うたびに

うーん、、、と思い、
手にしては、本棚に戻し
というのを繰り返してきました。

今回たまたま、また手にする機会が訪れ

なぜか「あ、読もう」と思ったんです。

本って不思議で
読むべきタイミングで読むべき本を開くことになっているんですよね。








というわけで今回、
このタイトルを知ってから、何年越し?かで
読み終えました。









穏やかで素敵なお話。


確かに
数年前の私が読んでいたら
この深く静かな魅力は味わいきれなかったかもしれません。



とあることをきっかけに
大きくなりたくないと感じるようになり、
成長を止めてしまった少年。
彼はリトル・アリョーヒンと言われるようになり、
チェスの名プレイヤーとして
様々な状況でチェスをしながら生きていくことになります。

「猫を抱いて象と泳ぐ」時、
リトル・アリョーヒンは
この世の絶対的な平和、心の平穏を感じ、
いかなる不穏なさざなみも沈めて行きます。

彼にとってそれは
宇宙にある安全地帯であり
唯一の隠れ家であり
自分を取り戻せる大切な何かであり続けました。


音声を使った言葉にしなくても
伝わることがたくさんあって

音声じゃないからこそ伝わっていく空気があって

それはあらゆるものを介して
瞬時に伝播し、
共鳴していく。


静けさと
響き合う美しさと。



小川洋子さんの
強く、けれど優しく
印象深い静けさに
いま、結構、はまっております。




そんなところで
2017年の11冊目📚
1月の11冊目でした📖🤗






#読書
#小川洋子
#小説
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#文春文庫
#チェス

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