どんな本がいいのかしら

前回、冬休みの読書感想文と
大人の冬休みの読書生活、
普段読書をする習慣がない場合などについて
つらつらと書きましたが、

そうは言ったものの

読みたい本もぱっと思い付かないし、

普段あまり読書する方ではないし、


どんな本を読んだらいいのか


さっぱり…

という方もいらっしゃるかもしれませんね。



そんなことも考えながら
ニーチェの言葉をまとめた本を開くと
ニーチェが『悦ばしき知識』の中で書いた
読むべき書物についてのページが目に留まりました。



読むべき本とはどんな本か、というテーマについて、ニーチェ



「読む前と読んだあとでは世界がまったく違って見えるような本。
 わたしたちをこの世の彼方へと連れさってくれる本。
 読んだことでわたしたちの心が洗われたことに気づかせるような本。
 新しい知恵と勇気を与えてくれる本。
 愛や美について新しい認識、新しい眼を与えてくれる本。」


と、5つの本の種類について述べています。


「読む前と読んだあとでは世界がまったく違って見えるような本。」


起業物語や成功した経験をまとめたノンフィクション本なども
自分の価値観を変えてくれるような作品があります。
自分の好きなファッションのお店、飲食店などの成功物語を
そのお店の世界に浸りながら、ゆっくりと読んで見るのも
時間がある長期休みの時に楽しめる方法かもしれませんね。





「わたしたちをこの世の彼方へと連れさってくれる本。」


ファンタジー小説や、歴史をベースにしたフィクションなど
今現在、自分が置かれている環境とは全く違う世界が描かれた
わくわくするような物語。

ノンフィクションだと読み終えた後に考えることがいっぱいになりそうで、
そういうのはちょっと心も頭もお休みさせたいんだなあという時は
ノンフィクションで別世界に行ってみるのもおススメです。

ただし、この手のものは、夢中になってしまうと
時間を忘れて読んでしまう可能性大なので
やはり次の日仕事が…となって夜更かしを後悔するような日ではなく
明日もお休みだし、眠たくなったら寝よう、読みたければ読み終えちゃうかも、
くらいの時間に余裕がある日が良いかもしれませんね。

一気読みは、休みの日の読書の楽しみ方の1つです。



「読んだことでわたしたちの心が洗われたことに気づかせるような本。」


本を閉じた時に
なんだかすっきりした気持ちになっていたり
ほっこりと温かい気持ちが心の中心に残っていたりするような作品。

詩集や素敵な言葉を集めた本にも、心が洗われます。
素敵な絵や写真と共に綴られている本も、ページから癒しの力を伝えてくれそう。



「新しい知恵と勇気を与えてくれる本。」

これはなんとなく、やる気が出ないなあ、と思ってしまう時。
読み終えた後、よし、頑張ろう!って思えるような文章が詰まった本ですね。

自分のやる気ポイントがどこにあるかにもよりますが、
私は登場人物が輝いている作品、自分が大好きになれる登場人物が
主役でも脇役でもいいから、1人でも出てくる作品が、そうかなと思います。
この登場人物が大好き!と思える出会いがあると、
たとえ同じような生き方が出来なくても、同じような環境に自分がいなくても
なんだか勇気と元気をもらえる気がするんです。

知恵と勇気。
明日から頑張るためのエネルギーとなる、大切なキーワードです。



「愛や美について新しい認識、新しい眼を与えてくれる本。」

自分が愛情を注いでいることについて。
自分が美しいと感じているものについて。

それは今の自分が持っている価値観に大きく左右されています。
価値観はこの世にたくさんあり、人それぞれにその感覚は異なっているはずです。

誰かが美しいと感じたものを、自分はあまり美しいとは思えなくても
それは不思議なことでもダメなことでもなく、ある意味では当たり前のこと。
生きてきた背景や、経験、知識、環境、今の気持ちなどが違えば
受け止めた時に沸き起こる感情も違うはずなのです。

同じ一人の人でも、その時によって感じ方は違うかもしれません。
別の人で比較するなら、受け止め方が違うのは当然です。

音楽の世界でも「美学」と呼ばれる学問がある程で、
人は昔から、「美しいとは何か」「愛とは何か」という壮大なテーマに向き合ってきました。

きっと正解なんてないけれど
せめて自分の中だけの「これが、美しいということ」「これが、愛ということ」という答えくらいは、その時その時で違ってもいいから、しっかり胸に抱いていたいものですね。

本を通して、今の自分とは違った「愛と美」についての価値観に触れることによって、
もしかしたら、自分の価値観をまた新たに生まれ変わらせることが出来るかもしれません。

例えそれが自分とは大きく異なっていても、
その価値観を知る事、触れる事、
知った上で自分とは違うと思う事には
大きな意義があると感じます。



ニーチェ
はこれら5つのポイントを「読むべき本」としてまとめていますが
これを読む前から判断できるとなるには
相当な修行が必要な気もします。


だから私の中では

こんな本に出会えたらいいなあ~

という目標の1つとして
本棚の前に立とうと思っています。

不思議なことに
こんな本、と思いながら本棚の前にいると
そういう嗅覚が自然と働いて
するするする~っと本の前に引き寄せられることもあるんですよ。

反対に引き寄せられない日もあるので、
直感にしたがって、
本棚の前に行っても、どれもピンとこないなあという時は
思いきって購入を諦めます。

また別の日に、もしくは別の本屋に立ち寄ったら
面白いように何冊も手にしたくなる日もあるのです。



「読む前と読んだあとでは世界がまったく違って見えるような本。
 わたしたちをこの世の彼方へと連れさってくれる本。
 読んだことでわたしたちの心が洗われたことに気づかせるような本。
 新しい知恵と勇気を与えてくれる本。
 愛や美について新しい認識、新しい眼を与えてくれる本。」




この5つのポイントを胸に
お仕事帰りに本屋さんに寄ってみようかしら。




参考著書:『超訳 ニーチェの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
       著者:フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ
           (Friedrich Wilhelm Nietzsche) 
    日本語訳:白取春彦

コメント

私の場合は、
「超訳 ニーチェの言葉」(白取春彦訳)
をもう一度読んだ方がいいかもしれませんね。

日記を見るたびに、本棚から取り出して、読み直しているくらいですから。

ロベルト 2012年12月22日

また、楽しい本と出会えるといいですね。クローバー

そして、この5つは、本のみでなく、友達や恋人、
と置きかえることが出来るかもしれませんね。(笑)

まるみる 2012年12月21日

ファンタジーとか現実から離れて本の世界に没頭できそうな、二番目のやつがいいです。
お勧めの本があったら教えてください。あまり厚くないのでお願いします。

八丈島のキョン 2012年12月21日

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