読書を始める冬休み

夏休みや冬休みなど
長いお休み。

小学校、中学校、高校と
長期休みには必ずいろいろな宿題が出ていました。

計算や漢字のドリルのようなものから
日記を書くとか
作文をするとか
絵、手芸作品、習字、理科実験、工作などなど
とにかく様々な宿題がいっぱい。

その中で

読書感想文を書く

という宿題は
長期休みの宿題の中でも
最難関でありました。

まず、宿題を完成させるまでに
時間がかかる。

ドリルなどは、やっていけば
確実に1ページずつ文字が埋まって行き、完了に近づいて行くのですが、

読書感想文は
まずは読む本を選ぶところから。

そして読んでみてから
考えて
原稿用紙何枚という指定枚数になるように
文字を書いて行く。

最近の子たちの宿題事情はわかりませんが

私の頃は、読書感想文は
原稿用紙に手書きで、鉛筆を使って書いて行くものでした。

なので、
改行を間違えたり、誤字があったりすると
提出する宿題なので、また書き直したり。

はぁ~…という深いため息が出てしまうような宿題の1つでした。

本を読むのは好きでも
宿題として読書感想文を提出しなければならない、となると
やはり悪戦苦闘するというわけです。

そして手書きで、宿題で、となるので
もちろん丁寧な文字で書いて行く。
この作業も、感想文の内容とは関係ない部分で、なにげに時間がかかる作業なのでした。

今思えば、
読書感想文の宿題には
大切な要素がいっぱい。

大人になってから気が付いた
手書きの重要性。

気になる記事などを丁寧な文字で書き写して行くことや
読み終えた内容をノートにまとめておくことなど
今、自分の勉強のために続けていることの中には
読書感想文の宿題に繋がると思える部分がいっぱいあります。


小さい頃、宿題に追われている真っ只中にいた時には気が付くことができなかったけれど、
読書感想文の宿題があって、良かったなあと
今の私は思うのでした。

ある程度、数をこなしたり、
長い期間向き合ったりした結果として
見えてくるものもある。

向き合い始めの頃には
結果は全く見えないし、
なんのためにやっているのか、分からないことでも、
最終的に見えてくるものがある、というのは
不思議な部分でもあります。




ニーチェの言葉をまとめた本の中に
次のような言葉がありました。



「すべて、初めは危険だ。しかし、とにかく始めなければ始まらない。」



ニーチェ『人間的な、あまりに人間的な』の中で述べている言葉。



「初めは危険だ」
というのは、何事も最初は
正しい方向なのか、間違っている方向なのか、
それすらも判断ができないことが多い、というような事も指している気がします。

判断するための経験が伴わず、
やってみて、
あとから考えたら、違ったなあと思う事も
最初のうちの経験の中には、出てくるかもしれません。
けれどその失敗だと思う経験すらも、その後歩む中では、必要な事。

初めから確実で、しっかりして、ゆらぎない1歩を踏み出せることなんて
めったにない、ということなのかもしれません。

「初めは危険だ。」

あやうくて、
ふらふらしていて、
手さぐりで、とんちんかんなこともあって、
自分から見ても、周囲から見ても、
あぶなっかしい。

まるで、お料理を手伝いはじめ、キッチンに立って包丁を握る子供のようです。


「すべて、初めは危険だ。しかし、とにかく始めなければ始まらない。」


読書もまた
どの本を読んだらいいのか、分からないなあ
と思って本棚の前に立っていただけでは
自分が本当にどんな感じの本が好きなのかも分からず仕舞いで、
何も始まらないわけです。

何冊も読んでいる人も、
最初の1冊があり、
読んでいるうちに、
これ、ちょっと断念…なんて言って途中で放棄してしまう本もあるかもしれません。

読書の習慣がない人が
たまたま最初に選んだ数冊が
自分の心を動かしてくれない、つまらないと感じる本だったとしても

それは自分の好みの本を知らない上に
あまりにも多すぎる本の種類の中から
あてずっぽうに選んだようなものなので
仕方が無い結果だとも言えます。

まずは
始めて見ること。

そして
どうしても失敗が続くようなら
本のあらすじなどをしっかり調べて、ページ数の少ない薄い本を手にとってみるもよし、
最近ならネットで本の感想を投稿しているページもあったりするので
その辺りを上手に活用してみるのも良いかと思います。

大切なのは
やってみること。

冬休み、お正月は寒さのあまり家にひきこもっちゃうな~
という方、
家籠りになる前に、本屋さんや図書館で
普段読んだことがない本を、手にとって
まずはコタツの上やお気に入りのソファーの近くに本をスタンバイさせておくと
今まで始められなかった読書を、
この冬、始めることが出来るかもしれませんね。

私は

お正月は

何を読もうかな~。




参考著書:『超訳 ニーチェの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
       著者:フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ
           (Friedrich Wilhelm Nietzsche) 
    日本語訳:白取春彦

コメント

一つのブログにしておくにはもったいないくらい印象的な文章ですね^^
自分も読書を頑張ろうという気になりました!!

てる 2012年12月22日

そうですね。おっくうがらずに、とにかく動くことこそ、
肝要ですね。チューリップ

以前、聞いた話の、いいことを望むなら、家の中に
居ずに、積極的に外へ出なさい、というのを思い
出したりしていました。。。芽

まるみる 2012年12月21日

まりさん、こんばんわ秋田の冬休みは夏と比べて長いですね。
私が小学生と中学生の冬休みの宿題は書き初めがよくありました。

のぶちゃん 2012年12月21日

このニーチェの本、第二段がでましたよね?コンビニで見かけました。コンビニに置いてある本としてはしっかりしてるやつでビックリしたので覚えてました。

八丈島のキョン 2012年12月21日

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