『月に名前を残した男』

今年は春に金環日食もあり
以前本で読んだ『天地明察』の映画公開もあったりということで

天文関連の本を
本屋さんでよく見かけるなあという2012年。

こんな本を見付けて飛び付きました。

『月に名前を残した男 江戸の天文学者 麻田剛立』(角川学芸出版)

この本は2008年に『月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立』(くもん出版)
で単行本で出版され
子供たちに読みやすいようにと書かれた本が
この度、文庫として出版されたもの。

大人でもしっかり楽しめ、
とても分かりやすい言葉で丁寧に書かれているので
読んでいてとても気持ちの良い伝記本です。

麻田剛立は
『天地明察』の主人公である渋川春海から約100年後の人だそうです。

日本初の天文塾「先事館」を開き、
門人の高橋至時と間重富は後に江戸で寛政の改暦を行います。
さらに高橋至時の門人には、歴史の教科書にも登場した伊能忠敬がいたとのこと。

麻田剛立という人は
努力に努力を重ねた天才でした。

5歳にして、太陽が作る影の長さが毎日変化していることに気が付き、
11歳の頃には1日に10時間、日によっては16時間も
太陽と月と星の観測を毎日毎日、4カ月以上も続けていた程でした。

まさに
気づきの目を持った天才的な頭脳と
それに対して努力を苦とせず夢中になれる才能が
合わせられたからこそ
当時、誰も越えることのできなかった学者へと成長し続けていったのではないでしょうか。

反射望遠鏡を使って月面の様子をスケッチし
日本最古の月面観測図を描いた人として
月面のクレーターに、クレーター・アサダと名前が付いた麻田剛立。

幕府が発行していた暦に書かれた
日蝕や月蝕の間違いを
ことごとく訂正し当てていった麻田は
幕府から改歴の任務を以来されますが、
そこで自分ではなく
門人たちの中から誰を推薦しようかと考えます。

未来の暦を作って行く人たちを
若手に託そうと考えた麻田。

65歳で亡くなる直前、

「宇宙はたえず変化消長している。そうならば、自分がこれまで苦労して明らかにして書物にまとめてきた天体法則や暦の計算方法は、たとえ今は正しくても、未来の人が見たときにはまちがいだらけのものに見えるにちがいないではないか!」

と思い、
自分が死んだあとには、書斎にある自分の書いた書物を全て焼くように指示します。

若い頃、脱藩までして
学問に打ち込んできた麻田。

努力を惜しまず、
周囲の学者たち、技術者たち、
門人たちに支えられていることに感謝し、
自分のやってきたことを冷静に時代と照らし合わせ考えることが出来た
地道で謙虚な麻田剛立という人が
世界的に認められ、
そして月のクレーターに名前を残し、
今も地球の周りをまわっているというのは、
なんだかとても
胸にぐっとくる、素敵な話です。

コメント

おはようございますm(_ _)m


今年は日食等


宇宙では色々とありましたウッシッシ


まりさんはこういう本も読まれるのですね(笑)ほっとした顔

隼人 2012年09月17日

まりりんさん、今日のお話は、歴史マニアの私の
目から見ても、とっても素晴らしい内容でしたよ。指でOK

そして、この本は、本屋さん、もしくは、図書館で
見かけたような気がしますので、機会を見つけて
ぜひ読んでみたいと思います。クローバー

また、まりりんさんも、将来、いろんな才能を活かし、
学者になるのはどうですか???

まるみる 2012年09月16日

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