春の緑を愛でる

海辺の街で暮らすようになったら、カビや腐食や塩害との闘いは避けられず、住み始めた頃は戸惑うこともありましたが、実は良いこともあります。
湿度が適度に保たれている日が多いのです。




よって何が起きたかと言いますと、



エアープランツや多肉植物がもりもりと元気に成長するようになりました。




陶器の中には小さなサボテンがいたのですが、もりもりと成長して植え替えに。
代わりにこれまたもりもりと成長したエアープランツが乗っています。




冬の時期はひっそりとしている植物たちも、この1、2週間でぐんと春を感じたようで、一気に成長スイッチがオンになったようです。


エアープランツの中央部分には、春らしい若葉色が見えてきました。


この子たちは室内にいたにもかかわらず、ちゃんと季節の変化を感じていたんですね。





犬も日向ぼっこ。エアープランツも日向ぼっこ。カーテン越しの光くらいがエアープランツには心地良いようです。中央の数本の緑が春を感じさせます。





昔、植物を育てるのが本当に下手で、色々な植物たちを枯らしてしまっていた私。
ようやく最近になって、枯れてしまう率が下がってきました。


インターネットで育て方をこまめにチェックできるからというのもありますが、最近思うコツは相手のリズムをよく見ること。
以前も植物を観察していた気になっていたのですが、今思えば全く相手(植物)の様子が見えていなかったように思います。


毎日見ていく中で、今どういうことを相手が望んでいるのかを察する。
難しいですが、小さな変化を見逃さないように、今お水をあげたら植物は喜んでくれているのかな、日向に移動させたら元気になっているのかな、日が当たりすぎてゲンナリしていないかな、などと想像力を働かせながら、じっと心穏やかに見る。
それしか方法はないように思います。






近所のお友達の版画家に、それはそれは植物を育てるのが上手な子がいるのですが、そういう人はきっとこの基本的な「相手をよくみる」ということが、自然とできているんだろうなという気もします。


私はおそらく30代の頃は自分の中がとっても忙しくて、常に走り回っている状態だったから、植物たちの声も聞こえなかったのかもしれません。
コロナ禍と同時に40代に突入したのは、少し立ち止まり、深呼吸をし、今一度全体のリズムを整え直して今後に備えよという、私への何らかのメッセージ、そういうタイミングだったように、最近は捉えています。






ところでエアープランツ。一時期爆発的に流行して、土がいらない植物ということで、園芸店以外でも雑貨店やカフェなどの様々な形態のお店で扱われていましたよね。
最近もちらほら見かけるのですが、流行の理由は可愛い見た目とサイズが小さくて飾りやすいこと、そして空気中の水分を吸って育つからあまり世話をしなくても良いという宣伝文句に起因していたのではないかと思います。
しかし育ててみたことがある方は心当たりがおありかもしれませんが、このエアープランツ、実は結構手間のかかる子だったりするのです。


空気中の水分を生存のために活用するというのは、もちろん間違いではないと思うのですが、住環境の状況によってはあっという間に枯れてしまいます。
エアコンが効いている部屋ならばエアープランツにとっては湿度が足りないことも多いようで、やはり毎日の水やりや時々のソーキング(水に浸す)ことも必須なようです。


都内よりも湿度があるなあと感じる我が家でも、最低2日に1回はお水を与えるようにしていますし、乾燥している季節だと毎日お水をあげたり、月に2回くらいはどっぷりとソーキングをしたりもします。
エアープランツは世話要らずという触れ込みにしては、こまめにケアをしないと本当にあっという間に枯れるので、むしろサボテンや鉢植えのパキラやモンステラやゴムの木など園芸店によくある子たちの方が、世話のタイミングが少ないようにも感じるのですが、どうでしょうか。


とはいえ、以前よりは上達したものの植物を育てるのが大層上手というわけではない私の意見ですから、あまり具体的な参考にはならないことでしょう。
ちなみに去年はへちまを枯らしてしまいました。いざへちまタワシの自給自足をと意気込んでいたのに、花も付かずに枯れてしまい、ものすごくしょんぼりしながら近所の仲良しのお店に出向いてかくかくしかじかと、ことの次第をひとしきりしゃべり、そのお店で売っているへちまタワシを買ったのでした。
いや、いいんですよ、好きなお店だから、へちまタワシを好きなお店で買えるわけで、とても心地よい消費行動なんです。実ができで無事に自家製へちまタワシが完成したところで、おそらく2回分のタワシができるかどうかくらいの大きさの実だったと思いますし。だからやっぱり年間を通してのへちまタワシの完全自給自足生活には程遠いと思うんです。
がしかしですよ、やっぱりワクワクしながら「むふふこれで半永久的にタワシは買わなくていいんだぞ」なんてほくそ笑んでいた私としては、そしてへちまは小学生にもできるくらい簡単な栽培だという話もうんうんと頷いていた私としては、まさか花も付かないとはと、それはそれはしょんぼりしたのでした。


今年は、どうしようかなあ。もうへちまは諦めてミニトマトの苗でも買ってきて食べて楽しむ方向にシフトしようかなあ。


そんなこと言っていると食べる間も無く枯らしてしまうかもしれないから用心用心ですね。


さあ萌え出る春。桜も満開間近ですし、4月はもう目の前。
今年もありがたいことに某レギュラーのお仕事が4月から始まります。何年も続く引き続きのお仕事に深く感謝しながら、植物のエネルギーをキラキラ浴びて、私も着々と準備し、頑張ります。








おまけ







近所のお友達のアーティストの家(正確にはその子の実家に高々と伸びていた)の柱さぼてんは、我が家に嫁に来てのんびりしています。
サボコは今付けましたが多分明日には違う名前になっているでしょう。
吾輩はサボテンである。名前はまだない。


柱さぼてんがいつか欲しいねと言っていたら、まさかの彗星のごとく登場した子です。こういうのが、引き寄せの法則っていうのかしら。

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