全く違う雰囲気のものを2冊
まずはアーネスト・ヘミングウェイの小品集
『in our time』(ヴィレッジブックス)
日本語訳は柴田元幸さんです。
ヘミングウェイのこの本は1924年にパリで出版されたものの翻訳。
この翌年、ほかの文章も加えられた状態でアメリカから大文字表記で『In Our Time』が出ているのだそうです。
今回のパリ版のほうは、30ページくらいの本で出版部数も少なめだったようです。
それにしてもヘミングウェイのもとの文が、いかに研ぎ澄まされた文章であったのか、柴田元幸さんの翻訳のあとがき、その日本語からもひしひしと感じられ、
読んでいて、「参りました」という感じになります。
先日読んだ、『老人と海』も、薄い本ながら強烈なインパクトだった。あれはすごかった。名作と言われるのも納得。
少しずつだけれど、ヘミングウェイの作品もいろいろ読んでいきたいな。
もう一冊は
富安陽子さんのエッセイ
『さいでっか見聞録』(偕成社)
富安陽子さんといえば、さまざまな童話を生み出す、私も母も好きな作家さん。
『クヌギ林のザワザワ荘』が大好きです。
そんな彼女のエッセイは初。
本音で語る文章で、
あとがきまでを読み終えたとき、
彼女から生まれる世界の理由がほんの少しわかり、納得させられました。
彼女のファンタジーは、夢のまた夢のどこかではなく、
現代日本が描かれています。
すぐ隣にあるファンタジー。
時代を映し出しながら、ふとした瞬間にあらわれる出来事。
鎌倉文学館では現在、富安陽子さんの特集が行われているようなので
今度観に行ってみたいと思います。
http://www.kamakurabungaku.com/exhibition/index.html
そんなわけで読書は
2018年の92冊目と93冊目
7月の10冊目と11冊目でした。
I read two essays.
"in our time" written by Ernest Hemingway had a strong body. The text were very sharp. His short phrases caught my heart.
When I read "The old man and the sea", I felt that his texts had great power. I felt it again in this "in our time".
The book was translated by Motoyuki Shibata in Japanese. His Japanese texts were good too!
And next, I read an essay wirtten by Yoko Tomiyas who was a writer of stories for children.
I found the reason for her fantastic world in this book.
Now, her exhibition is held at Kamakura Bungaku-kan.
http://www.kamakurabungaku.com/exhibition/index.html
I'll go to see this show.
ヘミングウエィ
ステキですね。