鏑木清方が晩年を過ごした場所に建てられた
鎌倉市鏑木清方記念美術館に行ってきました。
お家にお邪魔するかのような入り口です。
鏑木清方記念美術館には
絵の下絵も多数保存されています。
日本画の下絵というものを初めて見ることができました。
線だけで描かれた下絵は、赤と黒で描かれていて
ずっと見ているとアニメーションの下絵のようにも見えてきます。
他の展示では、絵の元になったと言われるスケッチなどは見たことがありましたが、下絵は見たことがなかったので、とても興味深かったです。
小さい頃から歌舞伎をよく観ていたという鏑木清方。画題にも歌舞伎の演目が多く、特に娘道成寺は何度も描いたテーマだったとか。
今回も道成寺の作品が何枚か展示されていましたが、
《道成寺》(1928年/練馬区立美術館所蔵)
は、緻密で透明感があって、何度も見たくなるような本当に美しい作品でした。
衣装、人物の表情や髪型、仕草。そして目立ちすぎず、かつ決しておざなりではない、さりげなくも美しい背景。
どこを取っても非の打ち所がないような完成度で、魅了されました。
他にも《笠の曲(娘道成寺)》や、
ほかの娘道成寺の作品のための下絵も展示され、
《笠の曲(娘道成寺)》の方は滲みの雰囲気もあり、
きっちりとした完成度というよりも、遊びがある雰囲気。これはこれで、柔らかな空気感が美しく素敵でした。
鏑木清方は最初、挿絵を仕事として多く手がけていたので、口絵、挿絵の作品もたくさん残っているのですが、
個人的には挿絵などよりも、一枚の絵の作品のほうが好きなものが多かったように感じます。
ここの美術館も
年に何度か展示替えを行なっているので、
また時期を変えて来たいと思います。
ということで
アート鑑賞
2017年の83件目
11月の12件目
でした。
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コメント
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素敵な佇まいの美術館は鎌倉ということだからでしょうか?
とてもも素敵ですね
Kyo
2017年11月26日
鏑木さんの絵は、品があって、とても好きです。また、この美術館も、絵にぴったりな感じで、いいですね。