「RYUSHI 川端龍子-超ド級の日本画」@山種美術館

山種美術館でつい先日から始まったばかり

「RYUSHI 川端龍子 超ド級の日本画」展に

今回は初日に行ってきました。








展覧会リーフレットにもあるように
本当はRYUのUの上に、伸ばす音の記号が入るのですが、入力出来ず・・・


たつこ、ではなく、りゅーし、ですよというので
タイトルに、大きくローマ字で書くことになったとか。
なるほど。これなら一発で覚えられますね、りゅーし!


さて


日本画家 川端龍子。
1885年から1966年まで生き、
大画面の作品を数多く残した画家です。

あまりにも大きな画面の作品ばかりで
「会場芸術」なんて揶揄されたこともあったようですが、
龍子自身はそれを逆手にとり、
展覧会の会場でたくさんの人に見てもらえる大画面で、時代を反映した作品を多く手がけ、あえて「会場芸術」という言葉を自ら使って
作品を発表していきます。


大画面で
その時代をリアルに感じさせる作品。

まるで今の現代アートのようですね。

川端龍子は、ワールドワイドな、先の先までの感覚を持っていた方だったのかもしれません。



展示はとにかく大型作品が多く、
通常の日本画の展示などであれば大きいなと思うようなサイズでも、龍子の展示では「小さな作品」と感じられてしまいます。



さて今回、最も惹きつけられたのが


《爆破散華》(大田区立龍子記念館所蔵)
1945年、絹本・彩色の作品です。

庭が戦争で爆撃され
その後の様子を描いた作品。
野菜や葉などが爆破され
飛び散ってしまっている様子が大きく描かれているのですが
そこに金箔が散らされています。

金箔を散らすといえば
美しい作品を彩るものというイメージしかなかったのですが
この作品での金箔は、悲惨な爆風や粉々になった土煙、しぶき、粉砕された凄まじさを表現しています。

この金箔の使い方に、衝撃を受けるとともに
圧倒的な存在感に胸を打たれました。





もちろん他にもたくさんの素晴らしい作品が並んでいたのですが
何しろ《爆弾散華》の印象が私の中では強烈過ぎて
次がなかなか挙げられません。
それくらい、すごいなあと思ったのでした。


せっかくなので敢えて挙げるならば

ポスターにも採用されている《草の実》(大田区立龍子記念館所蔵)。
たくさんの金の種類を使い分けて描き、
絵の具として金を使った、という作品。
金だけでこれだけの濃淡、奥行き、透明感や濃さなどを、しかも大画面に、描きこんで行けるとは。圧巻です。


他には
《五鱗》(山種美術館所蔵)

鯉の龍子、なんて言われたりもするそうですが、
鯉の表情がとても生き生きとしていて、
今にもなにか言葉を話し始めそうなほどです。
他にも美しい鯉の作品はありましたが、
個人的にはこの《五鱗》の鯉の、目の表情などが一番好きでした。




と行った感じでしょうか。




日本画って
暗くて、地味で、いまいち面白さがわかんないなあという方も
きっと楽しめる展示だと思います。
もちろん普段、日本画が好きで、たくさん見ている方も、川端龍子の規格外なスケールの大きさ、思い切りの良さに、衝撃を受けられるのではと思います。

日本画展示のあるあるで
今回も会期の途中、展示替えがありますので
全てみるには2回行かねば、となります。




そして

音声ガイドも借りましたよ!
やっぱりステキなお声なのよね😍安井邦彦さんのナレーション。
テレビ番組を観ているかのようです。
展示内容もわかりやすく聞けるのでオススメです💕



で、今回は


最後に珍しく


ポストカードを買ってしまいました。
















《松竹梅のうち「梅(紫昏図)」》(山種美術館所蔵)

1955年の作品。



これは梅の絵なのですが
観た瞬間に
今年行った五箇山の桜が咲いていた景色を思い出して。
思い出に買ってみたのでした。

もちろん、このホンモノの絵も素晴らしい作品でしたよ!







とまあ
そんなこんなで

アート鑑賞
2017年の40件目
6月の1件目でした。






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#山種美術館
#恵比寿
#東京

コメント

とても素晴らしいですね

Kyo 2017年07月03日

川端龍子の作品は、どれも繊細さと豪華さが上手くマッチしていて、素晴らしいですよね。

ま-みる 2017年07月01日

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