横浜美術館で江戸の版画

というわけで

前回からの続き。


『魅惑のニッポン木版画』展


多色摺りの木版画、江戸の錦絵は
1765年、明和2年に
鈴木春信が始めた形式と言われています。

江戸の歌舞伎俳優を描いた役者絵、
文化風習などを織り込んだ双六、
中には足袋のサイズごとの型紙もあったり、
現代における芸術作品としての木版画どけではなく、
同じ版で何枚も複製できることから、生活により密着したものも多く見られるのが面白いところです。

団扇に貼り付ける団扇絵や
今のものとは全く雰囲気の異なるカラフルで個性的な熨斗、
かるたや、千代紙。

一つ一つ、じっくりと見ていくと
本当に楽しくて、
細かい部分にこだわりが感じられるものも多く、夢中になって見入ってしまいます。

江戸の頃の版画で
さらに面白いのは
版を彫った人、摺った人などの名前とその住所が作品の端に明記されているものが多いことです。

やはり同じところで摺り上がった作品は
ピンクや鮮やかな青にも、
同じ色が見つかったりして
面白いものです。
赤、とかでも、びみょーに違うんですよね、どこで誰が作ったかによって。

ずーっとその
どこの誰それが彫り、だれそれが摺りました、というのを見ていくと、
さらに面白いことも。

例えば今回の展示の中だと


歌川(一勇斎)国芳さんの作品で
「新版 宿下り楽双六」
という1830年頃の作品があります。

ここには

ご存知、水滸伝板元
両國廣小路
地本 錦絵といえば
加賀屋吉右衛門

というような文字も。

この雰囲気からすると
名前だけでなく、住所の番地まで作品に書いていたことは
一種のブランドというか、
品質保証のような意味も含んでいたのかなあ、なんて想像してしまいました。



版画から見える文化だと、
最近歌舞伎に興味があるので
役者の名前が作品中に出てくると
やはり目が行きます。

歌川(梅堂)国政さんの
「俳優出世 冨士登山寿語六 浅草公園第六区 人造木製富士山遊覧場之図」
1887年の作品や、

作者不詳の「諸芸見立て番付」
1865-67の
俳優の欄などを見ると

この時代、歌舞伎俳優は
中村芝翫が絶大な人気を誇っていたのだなあ、と想像が膨らみます。

調べると年代的には
おそらく四代目の中村芝翫でしょうか。
襲名後、江戸で活躍するようになったようですから、上方からやって来た魅力的な役者に、江戸の人々は盛り上がったのかもしれませんね。


実は木版画って
これまで、そこまで
ピンと来る感じではなかったのですが、
今回、そのイメージがガラリと変わり、

木版画、すんごく面白い!!!

と夢中になりました、私。


今回、閉館ギリギリまで
約4時間、じーっくり見てきたのですが
それでも時間が足りない!と思ったくらい。
これじゃあ、開館から閉館まで、丸一日居られそうです。

最後は駆け足特急で
どうにかミュージアムショップへ。
横浜美術館のミュージアムショップ、すごく充実しているしオシャレで大好きなんですよね。

今回見た作品の中で
好きになった作品が
いくつかポストカードでも販売されていたので
記念に買っちゃいました。


斎藤清さんの
「凝視」

ガン見、じゃないっすよ。猫。

かわいいー。
家に飾りたいくらい好き。

斎藤清さんの作品は
他の作品も
好きなものばかりで。
斎藤清特別展とかあったらいいなあ。


川瀬巴水さんの「雪に暮るる寺島村」は
雪国育ちの私としては
雪がしんしんと降る夜の様子が美しく描かれていて、ぐっと来ましたし。




あー
ほんと
とにかく語り尽くせぬほど
素晴らしい特別展でありました。

横浜美術館

毎週土曜日は高校生以下は無料です。
それ以外だと小学生以下無料。
さらに3月29日の土曜日は、どなたでも無料で観覧できるとかで、

太っ腹すぎる。


ぜひ。

帰りに余力があれば

みなとみらい地区や中華街で、ご飯食べてショッピングして帰ろうかしら、的な素晴らしき立地でもあります。




コメント

おおっ、ついに、まりさんも版画作家デビュー、、、的な、ブログでしたね。(笑)今回は。。。
また、確かに、素敵な作品に出会うと、ついつい時間の経つのも忘れて見入ってしまう
ことって、ありますね。☆

そして、感性を磨いてくれる作品に、また出会えるといいですね。。。

まるみる 2014年03月02日

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