夏祭りの夜に…『宵山万華鏡』

試験勉強期間中で、
買ったはいいもののお預けになっていた本が
何冊かあったのです。
ようやく読み終えました。

京都の宵山というお祭りの日の物語。

『宵山万華鏡』(集英社)
森見登美彦さんの小説です。

短編集になっていて
それぞれの人にとっての宵山の一日が描かれていますが、
読み進めるにつれて、
短編同士が少しずつ、心地よく繋がって行きます。

同じ日の同じ出来事を
何の接点もないような人たちそれぞれの目線から描いて行く。

最初の2つの章
「宵山姉妹」と「宵山金魚」までは

宵山の日にだけは、何か、魔界のような不思議な世界への入り口が
あちこちにぽっかり開いてしまうのではないか、
人ごみにまぎれて、人ではない何かが
うようよと歩きまわっているのではないか、
そんな気がして行くのですが、

その後の章「宵山劇場」で
実はこんなことが…という笑い話が出てきたり。

読んでいる側の気持ちが
現実世界と
不思議な何かの間で
微妙なさじ加減で不安定に揺り動かされ続けて行くような感じ。

今回、文庫で購入した本で
刺し絵などはなく、
各章の扉ページにイメージのイラストが白黒で少しだけ描かれている程度なのですが、

読んでいて、
すごく多彩、多色の印象なんです。

ずっと、あの夏の夜祭り独特の
色とりどりの鮮やかな光、赤、黄色、青、緑
夏の夜をお祭りの場所だけ
ぶわっと熱気をおびている
あの色と光が
頭の中に広がり続けているような
世界に引き込まれていくような感じ。

まさに、森見さんの世界観に
どっぷりと浸った作品でした。

万華鏡、小さい頃好きで
ずっと覗いてたなあ
なんてことも思い出したり。

万華鏡を回した時に
くるくると変わって行く色と光も好きでしたが
それと同時に
カシャっカシャっ
と中に入ったものが動いた時の音も
好きだったんですよね。

カシャっと音がして
一瞬にして模様が鮮やかに変わって行く。

魔法の世界でした。



森見さんの小説は
以前『有頂天家族』という作品を読んだことがありましたが、
これもまた最高に面白い、化けたぬきの家族を描いたファンタジー作品でした。

他の作品も読んでみたいものがいくつかあって
以前から気になって狙っています。

コメント

本の紹介ですねウッシッシ



短編集はいかがですか?


自分は長文派なので


短編集は物足りない感じがします

隼人 2012年08月25日

今日も素敵な本に出会ったようで、よかったですね。

私も、葉室麟さんの傑作という評判の『散り椿』が
手に入ったので、早速読み始めたところです。
まだ、1/3なのに、もう泣きそうな位、感動しています。。。(笑)

まるみる 2012年08月25日

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