偶然入った古本屋さんで
立て続けに何冊も出会い、
思わぬタイミングでまとめ買いをしてしまうことって
たまにあるんですよね。
この本もそんなタイミングで手に入れたもの。
『きみはポラリス』(新潮社)
三浦しをんさんの短編小説集なのですが、
めずらしく、タイトルになっている「きみはポラリス」と
同じタイトルを持つ短編は収録されていないんです。
たいてい、短編集だと
その本の中に入っている短編の中の
どれかのタイトルが表題にもなることが多いのですが。
『きみはポラリス』は
人が誰かを好きだと思う時、
その瞬間という
まるで魔法にかけられたような不思議な時を描いた作品集。
「「愛」ってのは、「現在進行形で大切」ってことだったんだなあと、俺は埃くさい倉庫のなかで思った。」
とつくづく自分の守りたい家族について噛みしめる父親。
「言葉で明確に定義できるものでも、形としてこれがそうだと示せるものでもないのに、ひとは生まれながらにして恋を恋だと知っている。」
と考えた若者。
でも何よりも
一番ぐっときたのは「春太の毎日」という短編。
これは
麻子という飼い主と一緒に暮らす犬(オス)が語る物語。
最初は人間の恋人が語っているのかと思いきや
途中で、あ、犬だ、と気がつく展開なのですが、
これがまた
犬と暮らす私としては
かなりぐぐっと来てしまったのでした。
犬の春太の言葉
「どうしたって、俺は麻子よりも先に死んじゃうだろう。つらいことだが、こればっかりはしかたがない。だからといって俺は、麻子を愛することをおそれたりしない。命がつづくかぎり、麻子と一緒にいて、麻子を幸せにしてみせる。その自信がある。だって、俺にとって麻子は最初で最後の、大切な大切な恋人なんだからな。」
「それから、ここがすごく重要なんだけど、俺が一番好きだと思い、だれよりも愛してると感じ、いつもいつも幸せを願う相手は、麻子なんだってこと、忘れないでくれ。俺が死んでも、麻子を大切に思ってた俺がいたこと、いつまでだって覚えていてほしいんだ。」
いや~
ウィルさんも
似たようなことを思っていてくれたりするんでしょうか、
なんて勝手な妄想~もわもわもわーん。
ウィルさん、愛しているぜ~
用事が済んだら君のもとへすっとんで帰るから
どうか何もイタズラせずにイジケずに
待っててね~
犬との恋かぁ~
自己陶酔しすぎないようにね。。。
独身の女性が犬を育てると「●●」が遅れるって言いますからね。。。