避難してきた動物たち

いつか逢いに行きたいと思っているシーラカンス。
その研究を進め、撮影にも成功している水族館が日本にあります。
福島県にある、「アクアマリンふくしま」です。

とても残念なことですが
アクアマリンふくしまも、海沿いにあったため
今回の地震と津波により、かなりの被害を受けたようです。

しかし、地震が起きた時には
水族館内にいた約180人のお客様を
迅速かつ冷静に、約15分で避難をさせることが出来たということを
ニュースで知りました。

職員やお客様は全員無事でしたが、
魚類は全滅してしまったそうです。

あまりにも辛い、全滅という文字に
ぐっと喉の奥が引き絞られるような気がして
胸にずしんと重いものが落ちてきました。

ただ、わずかな希望は残っていたようです。
アクアマリンふくしまには、海獣たちもいて
その子たちは、いろいろな水族館や動物園に
手分けして避難をさせられているという記事も見つけました。

各所から記事を集めていくと
どうやら
鴨川シーワールド、
上野動物園、
新江ノ島水族館、
伊豆・三津シーパラダイス
などに分かれて海獣たちが避難をしているようです。

その中でも
新江ノ島水族館のウェブサイトでは
生き物たちのお世話をする人たちの日誌が公開されています。
「えのすいトリーター日誌」というものです。

新江ノ島水族館では
ゴマフアザラシを１頭、保護しているとのこと。
名前はユキナ。男の子です。

トリーター日誌によれば
ユキナは地震が発生した１１日の午後から
全く食事を受け付けなくなっていましたが、
２３日になってようやく、１１日ぶりに食事を口にしてくれるようになったそうです。
少しずつでも、元気を取り戻してくれることを祈ります。

また、このトリーター日誌では
計画停電に、水族館がどのように対応しているのか
ということも書かれていました。

停電予定時間に合わせて開館時間を調整することはもちろんですが、
お魚さんたちがいる水槽では
様々なポンプを使ったり、
水温を調製したりしているんですよね。
それらは当然のことながら、電気の力で動いているわけです。

非常用自家発電機も活躍させているようですが、
機械の中には急に停電や復電をすると壊れてしまうものもあるのだとか。
これは知りませんでした。

本当に、私たちの近くには
あらゆるところに電気が使われているんだなと
日々改めて痛感しています。