「オットー・ネーベル展」@Bunkamura

今年の春ころから
ずーっと楽しみにしていた展示


オットー・ネーベル展

行ってきました。


カンディンスキーが大好きな私は
この展覧会告知で初めて知ったオットー・ネーベルにもすごく興味を持って、
けれどインターネットで調べてみてもあまり情報が出てこず、、、
どんな作品なのか、実際に観るのを心待ちにしていたのでした。


結果は期待通り!

クレーも好きだし
私はなんだか、バウハウス系の人たちの作品がツボなのかしら。


今回の展覧会ではオットー・ネーベルの作品以外にも親交の深かったカンディンスキーやクレーの作品がたくさん並び、また初期の頃の作品に影響があったと考えられているシャガールの作品も多数展示されました。

オットー・ネーベルの1925年頃の作品は、まさにシャガールを思い起こさせるような色彩やモティーフの描き方。
ネーベルらしさ、という意味では全体を俯瞰してみると、ちょっと違ったテイストなのですがこれはこれで美しく素敵でした。


ネーベルの特徴の一つである
カラー・アトラスの展示ももちろんあり、
デジタルでスケッチブックの全ページを見られる展示の工夫もありました。

カラー・アトラス
ネーベルは各地を旅した時に、その土地を構成する色をスケッチブックにストックしていきます。
スケッチブック1ページにつき一つの街。その街に溢れる色が丸や四角などで表現され、大きな形で表された色はその街の主要な色となっているという、いわばネーベル独自の街の色図鑑。
旅行の後も、このカラー・アトラスを基にして、多くの絵を生み出していきました。


さて長くなってしまいましたが
お気に入り作品を発表します。

ネーベル作品のみで選定しました。


まずは


《避難民》
(1935年/紙にグアッシュ、インク/オットー・ネーベル財団所蔵)


これはネーベル本人が1933年にドイツを離れ、スイスに移り住むことになったこと、そして戦争で多くの人たちが避難せざるを得なかった時代を感じさせる作品です。
親子3人が暗闇に紛れて、道を急ぎ歩く様子が描かれています。

ネーベルが多く用いた手法の中の一つ、「点描」で描かれているのですが、その「点」は若干細長い線のようでもあり、点がところどころ線になって見えることによって、点(線)に方向と流れが見えてきます。その方向は適当なランダムなどではなく、それぞれの部分に、緻密に計算された向きで描き込まれています。
これによって、まるで暗視カメラのザラついた映像を見ているような印象も受け、不穏な緊迫感に包まれているように感じます。
赤ちゃんの表情が笑っているのも、この非常事態の避難の夜を生々しく伝えているように見えてきます。



次は


《夕暮れる(エ ロマルディ海岸)》
(1930年/紙にグアッシュによるハッチング/ベルン美術館所蔵)


太陽が海に沈んだ直後、ほんの少しだけまだ光が空に残っている、独特の一瞬の色を捉えています。
海辺の町が、空と屋根、町全体の空気が不思議な色に包まれる瞬間です。
他の作品でもそうなのですが、ネーベルはこの一瞬の光と陰の間の色を捉えるのが素晴らしく上手くて、なんともいえない絶妙なグレーを醸し出します。
今回の展示を観ていて、ネーベルの色調の、このグレーの感じは、本当に大好きになりました。



さて最後は

《シエナIII》
(1932年/紙にグアッシュ/オットー・ネーベル財団所蔵)


先にのべたカラー・アトラスから生まれたシエナの街の作品。

赤の色が独特で、そこにオリーブ色が入ってきます。
色のリズムをみているだけなのに、街を感じさせ、そしてまた色の美しさのみにも惹かれる。
ネーベルが夢中になってカラー・アトラスを作っていた、その気持ちも丸ごと、作品に載せられているかのようです。



ということでなんだか1930年前後の作品ばかりになってしまいましたが
晩年は実はルーン文字から生まれた作品が多く見られ、またガラリと雰囲気が変わります。


オットー・ネーベル

これだけまとまって、日本で紹介されるのは初めてということで、あまり他に書籍もなく
今、日本語で読めるものだと、今回の展覧会図録がもしかして唯一の詳しい資料なのかも。

ということで買いました、図録。

ネーベルは生前からかなりしっかりと作品の管理をして、後の世に残そうとしていたようなので、
今でもギャラリーやオークションハウスなどの販売ルートにはあまり乗っていないようで、ほとんどがきちんと美術館所蔵になっている様子。
次にこれだけのネーベル作品を観られるのはいつになるやら?!です。
この秋冬は特におすすめ展示が多いのですが、オットー・ネーベル展も私の個人的なイチオシです👍💕


あ、絵葉書も買いました。
秋田のおばあちゃんに宛てて書きます。







ということで
アート鑑賞
2017年の62件目
10月の8件目
でした🖼



http://www.bunkamura.co.jp/s/museum/







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コメント

なかなか見ることの出来ない作品を目にすることが出来て、本当によかったですね。。。

ま-みる 2017年10月20日

素敵な画風ですね
こういうのは感性が刺激されますね☺
気温の変化に体調を崩さないように気をつけて下さいね

Kyo 2017年10月20日

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