第157回芥川賞受賞作
『影裏』(文藝春秋)
沼田真佑さんの小説を読み終えました。
なんともいえない寂寥感。
舞台は東北。岩手県です。
沼田さんも岩手県に今はお住まいのようで、
物語の中で岩手の川での釣りの様子、山道や川の流れの描写などが色彩豊かに表現されています。
釣りには全く明るくないので、戸惑う部分もありましたが、そんな私でも深く味わいながら読み進めることが出来ました。川釣りが趣味な方、少しはやったことがある方なら、より一層楽しめるかも。
震災の話も出てきたり。
人との距離感に悩んだり
何が表で何が裏なのか。
どこが影でどこが光源なのか。
複雑に絡み合って、全てがグレーに塗り潰されていく。
一人の時間に、静かな、仄暗い照明の喫茶店で
美味しいコーヒーを目の前に読みたくなる本でした。
ちなみに気になったので少し調べてみたら
表紙はインスタレーションの作品をてがける現代アーティスト、小林史子さんの作品だとか。
小林史子さんは小説の著者である沼田さんとは1歳違いですが、残念ながら2016年の1月に亡くなっています。
彼女が残したインスタレーションもまとめて写真集で出ているようなので、こちらも観てみたいなと思いました。
ということで
読書
2017年の54冊目
9月の1冊目でした📚
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岩手は、母の縁があるところなので、機会があったら読んでみたいです。。。