本の中での本『おさがしの本は』

小説作品の中で

本がテーマ、重要な鍵になっている作品って、結構多いんですよね。

例えばぱっと思いつく面白かった作品だと

紺野キリフキさんの『ツクツク図書館』や『はじめまして、本棚荘』
三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖』

など。

「作品の中で“本”が重要な要素となるミステリー」
のことを「ビブリオ・ミステリー」
と言うのだそうです。
今回読んだ作品の解説にて書評ライターの小池啓介さんが書かれていました。

用語が出来るほど、
はやり読書好きな人たちをひきつける魅力があるジャンルなんですね。

本の中に出てくる本、
いつも知らない作品がたくさん出てきたりして
本のレビューを読んでいるようなミステリーを読んでいるような
両方の楽しさを一気に味わえるという面白さもありますね。


今回読んだのは
『おさがしの本は』(光文社)
門井慶喜さんの小説です。

N市の図書館のレファレンス・カウンターに勤務する若い男性職員、和久山隆彦が主人公。

図書館に来て、
探したい本が見つからない時、
来館者が本のタイトルや著者名、出版社名などがわからず、
内容も曖昧にしか思い出せない時でも
相談にのってくれる和久山。

今は本の情報がデータで入力され、
パソコンで検索できるけれども、
人力でなければ探し当てられないことも多いと、
和久山は次々に無理難題のような数少ないヒントから
求められる本を探し当てていきます。

まさに1つ1つ照らし合わせ、手作業でなければ探せないような技。
人間の頭の中にある記憶の引き出し、つまりはその人の中にあるデータベースが
多ければ多い程、化学反応がおこりやすく、
思わぬところから解決の糸口が見つかったりするんですね。

これは絶対に機械にはできないこと。

N市図書館の存続のために踏ん張った和久山の最後の言葉もとても印象的です。

「レファレンス・カウンターは調査を助ける存在です。調査そのものは相談者自身がしなければならない。それと同様、書物というのは、ただ人間を助けるだけの存在なのです。最終的な問題の解決はあくまでも人間自身がおこなわなければならない」

全く同じ材料を揃えていても、
扱う人によって、完成するものは違ったものになります。

それが、それぞれの個人が持つ引き出しによって左右されるところは
当然のことながら、かなり大きいというわけです。

一生、勉強なんだなあ…。

多角的な視点で色々なことを考えて行けるように、
多くを心の栄養にして、
努力を重ねたいと思わせてくれるような作品です。

学ぶこと、読むことの楽しさを
いつもとは違った方向から
改めて感じさせてくれる1冊でした。


コメント

まりさん、こんばんは。

「読書」は、ココロの滋養になるからいいですよね~。

ほかの日記で、ウィルちゃんの成長レポートを読ませていただきました。
何だかほっこりしました。(*^o^*)

こたつ猫 2012年01月10日

まりさん、いい本に出会えましたね。

これからも、今日のような、心に残る本に出会えると
いいですね。

そのためにも、いろいろな経験も、これから更に積むと、
一層、人生に深みが増すことと思います。

こつこつと頑張ってね。

まるみる 2012年01月10日

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