「大エルミタージュ美術館展」@森アーツセンターギャラリー

美術館、行ってからすこし時間がたってしまいましたが
ここらで書いておかないと
書きたいことがどんどん溜まって大変なことになりそうなので
書きておきまーす。




では







六本木の森ビルにある
森アーツセンターギャラリーで開催されている

「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」


に行ってきました。



http://www.hermitage2017.jp


ロシアのエルミタージュ美術館

いつか行ってみたい場所のひとつです。




エルミタージュ美術館のベースとなっているのは
エカテリーナ2世をはじめ、ロマノフ王朝歴代皇帝のコレクションだとか。

今回の展覧会では
会場に入るとまず
《戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像》がお出迎えしてくれます。

各展示の横のパネルには
王冠マークがついているものがあり、
それらはエカテリーナ2世が在位していた時にコレクションされた作品だということで、
コレクターとしてのエカテリーナ2世の姿も、感じながら作品を楽しめます。


展示構成は
時代や国ごとにまとめられ
その時その国での傾向、絵画の歴史的流れを感じながら
1500年代から1800年代までの作品がズラリと並びます。

展示のサブタイトルにもある「オールドマスター」というのは
「ルネサンス期から18世紀に活躍し、時代を超えてゆるぎない評価を受ける巨匠」のことでしたが

うん、たしかに。
美術の教科書に出てくる画家の名前が
次から次へと登場します。




とにかく素晴らしい作品ばかりで
ひとつひとつじっくり眺めていたくなるので
どれが良かったか決め難いところではありますが

最近あんまりやっていなかったなあと思い、

わたしのベスト3
発表してみたいと思います。


まずは
《フォンダメンテ・デル・ヴィンから眺めたリアルト橋、ヴェネツィア》

1738年から1743年ころに描かれた油彩画で
ミケーレ・マリエスキ(Michele Marieschi)の作品です。

131×196cm
のサイズで横長の大きめのカンヴァスに描かれています。

この作品の前に立つと
パノラマ写真を見ているかのような気持ちに。
人間の目線として瞬時に捉えられる範囲を超えている感覚になります。
どうしても作品を右から左へ、また左から右へと目線を移動させながら観るのがしっくり来る。
でもそれが1枚の平面に収められている。

家の壁に貼られた張り紙の文字、
窓の中、
とにかく細かいところまで描きこまれていて
ずっと眺めていたくなる絵でした。





続いては
《果物と花》
1655年に描かれた油彩画で
ヤン・ダーフィッツゾーン・デ・ヘーム(Jan Davidson. de Heem)の作品。

17世紀、それまで人物の背景でしかなかった風景画が、メインの画題になって、
お金持ちの家に飾られるようになった頃。
オランダのそんな流れからなのか、
この静物画、様々な果物や花が描かれているのに、背景は風景、岩などが描かれています。


いつもは静物画はそこまで気にならない私なのですが、
しばらくこの絵の前で
なんでこの静物画は気になるのかなあと考え込んでいましたが、
どうやら背景とのバランスが気になって、いつもと違う何かを感じたようです。

果物や花などが描かれる静物画。
これまでに見たことがあるものの多くは
室内が背景となっていて
セザンヌのように、テーブルの上に静物が置かれているもののパターンがほとんど。


今回の静物と背景の組み合わせが
サルバドール・ダリの絵のような
この時代でありながらシュルレアリスムのような匂いも感じてしまい
とても興味を持ったのでした。



もちろんそれだけではなく
描かれた静物の細かい描写、表現そのものも、とても素晴らしい作品です。



さて最後は
《林檎の木の下の聖母子》
1530年頃に描かれた油彩画で
ルーカス・クラーナハ(Lucas Cranach Ⅰ)の作品。

クラーナハは、以前クラーナハ展を観ていたからというのもありますが、

作品を前にした瞬間に
あ、これ、クラーナハだよね
と判るほど。

クラーナハの描く人物の表情、とくに目には、本当に強い特徴があります。


一度捉えられたら
絡め取られて逃れられないような
強いクラーナハの目線。


数々の素晴らしい作品を観て回った後でも
ひときわ、印象に残るインパクトでした。





ということで

まだまだ他にも素晴らしい作品がたくさんあり
断腸の想いで3つに絞り込みました。

ますます
エルミタージュ美術館、行ってみたくなりましたよ。






もちろん今回も音声ガイドを借りて楽しみました。

なんと今回は2パターンのガイドがあり
大人向けと
子供から大人まで楽しめるもの。

私が聞いたのは大人向けの方で
ナビゲーターが又吉直樹さん、
解説ナレーターが藤村紀子さんでした。

藤村紀子さんの素晴らしいお声と解説。惚れ惚れします。
そして又吉直樹さんの、「又吉View」というコーナーがおもしろかった!又吉さんの素直な感想がポロポロとこぼれ落ちるように語られ、又吉さんと一緒に絵を鑑賞しているような気持ちになれます。

今回のガイド機、
大人向けですと貸し出しカウンターのお姉さんに説明された方を借りましたが、
子供から楽しめる方はチェブラーシカ版で(わたくし猛烈にチェブラーシカが大好き)
ナレーターさんも、草間彌生展で素敵なお声だなあと思った土田大さんや、ラスコー展でこちらも魅力的〜と思っていた恒松あゆみさんが声の出演で名前があったので
猛烈に惹かれましたが・・・
もう一回行くしかあるまいか😅






そんなわけで
今回も堪能しました
アート鑑賞

2017年の27件目
4月の4件目

でした✨☺





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このポスターに使われているのが
クラーナハの絵ね😍

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