今回はぼこぼこと泡を海の中に排出する器材で潜っていましたが、
それでもダイバーがたくさん潜っている海などでは
ダイバーを見ても怖がらないお魚も多く、
興味をもって見つめてくれたりもするんです。
この子は
しばらく私の前を行ったり来たりして
じーっと私を見てきました。
すると
…
つんつん
なんとこの子、私のことを
つっついてきたんです。
へっ?!
びっくりしちゃいました。
他のものをデジカメで撮っていたら
私のグローブの手の甲のあたりや
カメラにつけていた金具のあたりを
つんつん
つんつん
口でつついてきます。
なんだろう?
ねえねえ、こっちみて~
とでも言いたかったのでしょうか。
あまりにも近くに寄り過ぎて
やっと撮ったのがこの写真でした。
お魚とは言葉が違うので
会話することが出来ないけれど
海の中の子たちにも表情があるよなあって思うことが多いです。
もしかしたら、見ている私の勝手な想像に過ぎないのかもしれませんが、
それでもいろいろと空想せずにはいられませんね。
目がきょろっと動いて
なんだか困った顔をしているように見えるお魚がいたり、
じーっと見つめたら
照れちゃったのか少し隠れて、また岩の陰からひょっこり顔を出してくれたり。
擬態している子は
自分の擬態技に自信満々で
ふーんって顔をしてたりもしますし、
しばらくついてきて
一緒に泳いでくれる子もいます。
以前ロケで行ったパプアニューギニアのマダンの海には
ガイドさんのレギュレーター(口にくわえている器材。ここから空気を吸います)に
キスしてくれるクマノミちゃんが1匹いました。
レギュレーターをトントンと指で叩くと
クマノミちゃんがきて、チュッチュッってしてくれるんです。
かわいかったなあ~
海の中にいる時に、
ほんの少しの時間だけれど
お互いが通りすがりの人と魚じゃなくて
意思を持って接したなあって感じる瞬間が大好きです。
もちろん、カラフルでかわいいお魚たちとすれ違う海の中の景色も素敵ですが、
やっぱり、成立しているかは証明できないけれど、なんとなくコミュニケーションが
成り立ったのかもしれないなあって思うような時があると
嬉しくなっちゃうんですよね。
そしてまた、その子に会いに行きたくなるんです。
次に行っても
あの子、私のこと覚えていてくれるかなあ。
私はちゃんと、あの子だってわかるかなあ。
不思議な体験が出来ていいですね。
でも、まりさんの話しを聞いてると、自分も同じような体験をしてる感じがします。