新宿のコニカミノルタプラザ。
今は3つの写真展が開催中です。
佐藤弘康さんの「Grassland~まきばの一家~」
中涼恵さんの「Welfare~children’s welfare house~」
第36回木村伊兵衛写真章受章作品「きずな」(撮影者は下薗詠子さん)展
どれも素敵な作品ばかりでした。
私が好きな写真がそれぞれにあって。
佐藤弘康さんの展示は
北海道の酪農家さんを撮り続けたもの。
その中で、
シマ模様の猫が2匹、
親子かな?大人の猫の隣に子猫がぴったりよりそっていて
2匹で牛の乳しぼりをするお父さん?の様子を見ている写真。
この写真がすごく好きでした。
真剣に乳しぼりを見つめる猫たち。
「ねえ、お母さん、もうすぐミルク飲めるかなあ」
「いい子にしてればもらえるね」
と、そんなふんわりした会話が聞こえてきそうです。
中涼恵さんは施設をフィールドに撮影を続けていらっしゃるとのこと。
ご自信が働いていたことがある施設で、
そこを退職してから、その施設で撮影。
子供たちの靴、歯ブラシ、お箸、
いろんなものがずらりと並んでいる様子が印象的です。
そして
木村伊兵衛写真賞受賞作品である「きずな」
下薗さんの作品は
とても衝撃的なものが多く、
女性を捉えているものが多いのですが、
すごく胸をえぐられるような
ぐいっとめり込んでくるような作品たちです。
お爺さんとお婆さんが手をつないで笑顔の写真が
大きなパネルになっていたのですが、
すごく素敵でした。
下薗さんの写真は
作りものではなくて、
その写っている人の
心の底まで見えてくるようなものだと思ったんです。
不思議な感覚も覚えますが、
正直な人、と言う感じ。
リアルであることと
リアルであるように見えることは違う
ということを演技のレッスンでよく先生はおっしゃるのですが、
下薗さんの写真は
リアルでありながら、より一層のリアルを追求され、表面まで浮き出てきたもの。
そんな感じがしました。
写真って
心の中に普段とは違う刺激が入ってきて
すごく新鮮。
中村征夫さんが『魚が恋する海』(旬報社)で言っていた
「自分の内面を見せるために写真を撮っているようなものなんです。
だから、僕は写真を見せてるわけじゃない。」
と言う言葉を思い出しました。
写真は表現の手段であり、
心を伝えるための大切な形であるということなんですね。
ちなみに、征夫さんも過去に木村伊兵衛写真賞を受賞されています。
(この本の話は語り足りないのでまた次回。)
いい写真をみて
すてきな気持ち。
写真って良いですよね
美しい風景を旅しながら写真に残すって素敵だと思います。
「写真家たちの日本紀行」という番組を時々見るのですが
プロの感性や技術は凄いなって実感しますね。
http://www.bs-j.co.jp/shashinka/#