谷中に行きたくなるの巻『喋々喃々』

映画にもなった『食堂かたつむり』の著者
小川糸さんの小説
『喋々喃々』(ポプラ社)
を読みました。

小川さんの作品は
『食堂かたつむり』の本で初めて出会って、
その後映画も観に行って
小説はほんわかした雰囲気が好きで、
映画はシュールな感じがありつつ心がほっこりする感じが好きで。

いいなあって思っていたんです。

別の作品も読んでみたくて
今年に入ってから
色々と探していました。
先に読んでいたのは小川糸さんのブログを本にまとめた
エッセイ本の2冊。

そして、そのエッセイの中で、
この『喋々喃々』の話が触れられていたんです。

読んでみたくて早速入手。

主人公は谷中でアンティークの着物を売っている栞さん。
お店の名前は、ひめまつ屋。

栞さんは、まるで小川さんのよう。
素敵なご飯をたくさん作って、
素朴なんだけれど豪華なご飯を楽しんでいるんです。
すごく素材を大切にして料理をしたり
食べたり飲んだり。
それに、食べ物の描写がとっても丁寧で素敵なんです。

エッセイを読んでいた時も思ったのですが、
ああやっぱり小川さんは、
食事を大切に思っていて、
それを食べるシーンとか、
どんなものを食べて身体が作られているかとか、
じんわり感謝しながら生きていらっしゃるんだろうな
という感じを受けるんです。

そういうのって
真のスローライフ
という感じなのかもしれません。

小説の中には聞いたことがあるような
有名なお菓子のお店やカフェの名前も出てきます。

湯島天満宮の木鷽とか
昔は谷中に五重塔があったとか
江戸時代から続く、向島百花園のお月見の会だとか…

読んでいるうちに
どんどん、むずむずしてきちゃって
最近のような、春の日差しが優しい頃に
ぶらぶらと下町散歩をしてみたくなりました。

浅草は浴衣や和物の舞台で使うものを扱うお店が多いので
ちょこちょこ遊びに行きがてら、お買いものをしに行ったことがあるんですが、
それでもこの小説を読んでいて
また浅草にも行きたくなります。

主人公の栞さんと、近所のお爺さんが
浅草デートをするシーンがあるんですが、
それが、のんびり歩きながらお茶したり
美味しいご飯を食べたり、
買い物したり。
自分も一緒に浅草を散歩している気分になるんです。
小説内で、1枚300円として使える「平成小判」も発見。
調べてみたら、本当にあるものなんですね。
気になる、気になる。

のんびり歩きたい東京の風景。

小説を読み終えてから
今日は思わず
下町観光マップを買ってしまいました。




コメント

まりさん、この本から新しい楽しみを得たようですね。

これで、次の休みが楽しく過ごすことができそうですね。

まるみる 2011年04月15日

 小説を読むのがとても慣れておられますね。頭が下がります。お疲れ様です。失礼します。(._.)オジギ

2011年04月15日

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