しっとり感の解明



少し前のことですが

山形大学との共同研究で
しっとり感の解明についての
プレスリリースがありました

ネットのニュースや
一部新聞でも取り上げられたようですが
ご存知でしたか

山形大学工学部の
野々村美宗先生からのラブコールで
私の研究室が
しっとり
というオノマトペを数値化する部分を担当し
野々村先生のところでは
物理計測に基づく分析をされて
代表著者として
英科学誌に発表されました

以下は山形大学のブレスリリースをもとに
私の言葉で
まとめたものです

「しっとり感」は、「湿る程度に濡れていたり、適度に水分を含んでいる様」と定義されていますが、液体を含まない固体に触れたときにも感じられますよね

日本では
化粧品・繊維などの多くの分野で
しばしば使われている
なくてはならない言葉なのに

英語をはじめとする他の言語には
対応する単語すらない
不思議な感覚です

これまでは
この感覚がどのようなメカニズムで
喚起されるか
分かっていませんでした

⼭形⼤学の野々村美宗教授、
大東化成工業株式会社
そして私の研究室は

「しっとり」という言葉の音韻学的解析と
化粧用粉体
人工皮革など12の物質の手触りについて
官能評価を行うとともに
最新鋭の摩擦評価装置を駆使して
皮膚に加わる力学的刺激との関係を解析し
滑り出しでぐっと摩擦力が高まりながらも
その後一気に摩擦力が下がる
特徴的な力学刺激が「湿り感」
「なめらか感」を引き起こし
しっとり感として感じられることを
明らかにしました

しっとり感が高く
高級感のある化粧品や衣服
バーチャルリアリティシステムなど
多彩な分野への応⽤が期待されます

本研究の成果は
2019 年7⽉10⽇(現地時間)付の
英国科学誌Royal Society Open Science
にオンライン掲載されています

https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/information/press/2190710...

ちなみに

これは私のところのオノマトペシステムで
しっとりを数値化した結果です

色々なお仕事をしていて
慌ただしい私ですが
本業の研究
引き続き頑張りますので
応援よろしくお願いします



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