一期一会の本棚『神去なあなあ日常』

時々、図書館の蔵書検索をしていて、
貸出ランキングの一覧を見ることがあります。
特に目的の本がない時、
いつもと違った本が読みたいなと思う時に
ランキングを見て、借りたい本を探したりするんです。

貸出回数が多い本
ということは
人気がある本ということ。

なんでもそうですが、
人気があるからには、何か人気の秘密がそこにはあるわけです。

普段あまり読まないような本を選んで、
大失敗したなあって思いたくない時には
このランキングが大活躍。
読んでみて好きか嫌いかは別としても
人気がある本には、それ相当の魅力が隠されているものです。

そんなランキング上位から探してみた本がこれ。

『神去なあなあ日常』(徳間書店)
三浦しをんさんの小説です。

この本の紹介文などをみると
1人の高校卒業したばかりの男の子が成長する物語
のような説明が多く、
正直、これだけでは、どうかなあ?という感じだったんです。
でもすごい貸出回数が多いし、
しかも6冊くらい他館にも分散されて入っている本なのに、
今いる図書館にある1冊だけが本棚にあり、
あとは全て貸出中。
ふむむ、人気、ありますね。
よし、借りてみよう。

と、そんなこんなで読み始めました。

面白い。

さすが人気本。

平野勇気という高校生が卒業と同時に林業の研修生として神去村で働き始めます。
横浜で育った都会っ子の勇気。
学校の先生と親が勝手に決めた就職先に、最初は不満ばかりで
いかにも高校生らしい反発感情を出しています。

それが読み進むにつれて、
林業を通じて成長する勇気と一緒に、読み手も成長しながら引き込まれて行きます。

美しい神去村の様子に心を奪われながらぐんぐん読み進めているうちに、
勇気の様子や考え方が大人へと成長し、確実に変わって行く。

気付いた時には、最初の頃ならあり得ないような考えや行動の勇気がそこにいるんです。

神去村を見ていて、秋田の白神山地を思い出しました。
木漏れ日に、輝く木々のオーラ
綺麗な川にちゃぷんと入りたくなりました。
去年行けなかった熊野古道もこんな感じでしょうか。
いつか行きたい場所です。

話の筋とは関係ありませんが
1つ驚いたこと。
この小説は勇気が書いたという設定ですが、その書いた日付けが2月7日。
私が本を読んだのも2月7日で、ピンポイントな偶然にドキリとしました。

一期一会。
この本との出会いも、偶然が絡み合って
今このタイミングで選びとった本だったように感じます。



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