最近読んだ本

▽最近読んだ本
・白 痴


白 痴は最近ようやく読み終えました。1500ページ以上なる厚みと人物から紡がれる純粋な魂の叫びに圧倒され続けました。勢いのある言葉がほとばしり、人間の叡智がみなぎります。
個人的には翻訳に関しては木村 浩さんの翻訳がこれまで読んだドストエフスキーの作品のなかでは一番読みやすかったように思います。何も考えずに“人生”を生きていられなくなるほど、ドストエフスキーは生きることの真価と人間の境遇について教えてくれます。「カラマーゾフの兄弟」と「罪と罰」のように明らかなる善人と悪人のようにわかりやすいキャラクターと物語とはまた違い、「白 痴」は純正性と隣合わせの愚かさがより人間という姿を際立たせるのでした。時間を空けてもう一度読みたいと思います。

・山岳王

TJAR選手であり、山岳救助隊の望月将吾さんの秘密に迫る一冊。
著者は松田珠子さん。編集は山と溪谷社の宮崎英樹さん。

感想を書いていなかった
・池上彰の宗教がわかれば世界が見える
・世界を変えた10冊の本
この2冊は教養のためというよりも、ドストエフスキーを読み、また世界の情勢を揺るがす根本的な思想を知りたくて読みました。宗教の違いはあれど、人はみな絶対的な書物の教えに忠実に純粋に生きたいものなのだ、その考え方(ルール)が違うだけで、根本的にはおなじように、よりよく生きる道をもとめているのにすぎないのだと。絶対的な力をもつ書物の教え…それこそが人間の歴史そのものとなるのだろうな。

その他、小説では
・絹と明察/三島由紀夫
・伊豆の踊子/川端康成
・盗賊/三島由紀夫
・花ざかりの森・憂国/三島由紀夫
・青年/森鴎外

三島由紀夫は全作品を読もうと思っていて、戯曲以外に読んでいないものがあれば読んでいます。長編が好きなので、短編は完成度の高い濃厚な三島作品が凝縮されたものもあれば、筆者いわく筆遊びのようなものもあり幅広いです。骨太で豊饒な文章に魅せられる三島作品は、ときに思想に満ちた危うさもあり、人間の臭いのする作品が多いです。

森鴎外がこんなにもインテリで理路整然とした文章を書く人だとは知らなかったので、読んでいて面白かったです。全体の物語はシンプルで美しい作品でした。文豪でありながらも外国に慣れ親しみ、理論的なものの考え方の根付いている人なのだと感じました。舞姫を国語の教科書で読んだことがあるかとは思いますが、覚えていないのと全文ではなかったような気がするので次の森鴎外作品は舞姫を読みたいと思います。


▽これから読む一冊

●ずっと探していて見つけた〈森の生活ウォールデン/ヘンリー・デイウィット・ソロー〉
書店で出会ったときの感動を味わいたく、ネットで注文せずに待っていた一冊です。
これから読むのが楽しみです。
#読書

コメント

色々多岐にわたって本読まれてますね!(*^^*)

山岳王はちょっと読んでみたいな!(*^^*)

醤油らーめん 2018年09月17日

いよいよ秋の夜長 本番 長編物など集中しやすくなるね

池上さん 先週も最新の情報なども取り上げて特番やってたね 子供さんを相手にして情報解説などにもチャレンジされてたりで 多才ぶり発揮されてたね
最近は 無宗教と言う人も増えてるけど考え方の基本となるのが宗教学 どのような事が書かれてるのか興味津々

なみへいオヤジ 2018年09月13日

読書家、で、セレクトが渋く、すごいですね。そして、残念ながら、今回紹介して下さった本は、まだ一冊も読んでいないです。。。

みーまる 2018年09月12日

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