江戸の琳派芸術 その2

先日の記事にも書かせて頂きました『江戸の琳派芸術』


そもそも琳派とは一体どのようなものなのでしょうか。

 琳派とは、十七世紀の京都に生まれました。大和絵の伝統を基盤とし、主に絵画、工芸、書といった美術作品や流派を〈琳派〉と呼ぶようです。たらしこみという技法やデザイン性、屏風絵は二曲一双(隻)といった特徴があるそうです。
さらには家系ではなく私淑により継承される流派であります。
わたしは、琳派から高い伝統性ときらびやかな装飾や大胆なデザイン、そして和の心意気のある雅な作風を感じました。

では、なぜ京都で生まれたにもかかわらず、〈江戸の琳派〉なのでしょうか。

 それは、尾形光琳の私淑となった酒井抱一が、江戸の地で再興し、発展させたからだそうです。京都の伝統を受け継ぎながらも、抱一は作品の改革をし続けました。また江戸の琳派では銀を用いたりと装飾的な部分にも違いがあるようです。

 抱一の改新により、見事な芸術へと昇華したのが江戸の琳派。ただ師の模倣をするのではなく、抱一は作品に工夫を加えて別の意図を持たせることに成功しました。
さらには、抱一の弟子の鈴木其一も個性溢れる作品を誕生させ、抱一と其一によって改新した琳派は、創造性と個性、伝統の光るあたらしい琳派の芸術を花開かせました。

 この展覧会では、そんな抱一と其一による江戸琳派の小粋なこころみを、数々の作品から堪能することができました。わかりやすい解説により、作品を見比べながら鑑賞できるのも面白かったです。

 なめらかな筆触と色彩は、日本画の繊細さが生き、豪華絢爛な四季折々の草花は日本人の心を捉えて離しません。その絵のなかに未だ生きている伝統性が、いかに美しいものなのかを再確認することができました。
さらには斬新な構図とバランスの調和は、絵師の技術の高さが垣間見られますし、師の模倣でありながらも、別作品へ仕上げるその試みは、まさに江戸の心意気そのものでした。

しかし、絵から読み解けるものはそれだけではありませんでした。

琳派とのつながり
抱一を琳派へ惹きつけた尾形光琳の魅力。
模倣することで得る精神性とは。私は新たにこれらの疑問が浮かびました。

師を心から尊敬し、技法を受け継ぎ、模倣することで学び、
そこからさらに脱却を試みたことで、自らの絵に対する姿勢と屈強な意思、さらには想像を超えた師への深い思いが作品に込められているのかもしれません。

 絵師の心意気や背景に目を向けると、ぐっと面白みが増しますね。
まだまだ知りたいことが尽きないので、今後も琳派に注目しながら芸術の歴史を学びたいと思います。

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コメント

かなちゃんは こんなカボチャと遭遇してたよ

https://ameblo.jp/kana--kana-kana/entry-12316308709.html

なみへいオヤジ 2017年10月05日

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