レイモンド・カーヴァー

最近読んでいたのはレイモンド・カーヴァー。
短編集に感激し、反芻して読み返し、深い思考の世界に浸っていた今日このごろです。


 レイモンド・カーヴァーというと村上春樹さんの翻訳により親しみやすさを感じて手にとる方も多いのかもしれません。私も村上春樹さんの翻訳がなければ、おそらく手にすることがなかったのではないかと思います。なぜならそもそも私の英語力では原文は読めないですし、なにより最も重要なことは村上さんのいくつかの記事や著書でカーヴァーに触れていたからです。これだけ翻訳をされているのですから、少なからずカーヴァーが村上春樹さんの人生に何らかの影響を与えているのではないかと思い興味を持ったのがきっかけです。
村上春樹さんとカーヴァーに関しては語弊があるといけないのであまり触れませんが(いくつかの村上さんの著書を読んでいたくのが堅いかと)、まちがいなく日本にカーヴァーが知れ渡るようになったのも村上さんの翻訳と紹介があるからだと思います。現在、日本で出版されているカーヴァーの作品はほぼ村上春樹さんが翻訳されているのではないでしょうか。

私は以前【SUDDEN FICTION 超短編小説70】(写真・右)に掲載されていたカーヴァー作品は読んだことがありましたが、一冊まるっとカヴァーの世界観にどっぷり浸れる短編集はまだ読んだことがありませんでした。ちなみにこの超短編小説70という作品集はとてもおもしろいです。好きな作品は、ひとつづつ作家を調べてしまい寝る前の数時間を要してしまいます。

そして今回私が読んだのは
【CARVER'S DOZEN レイモンド・カーヴァー傑作選】(写真・左)です。
この作品集に掲載されている、
・足もとにながれる深い川
・大聖堂
・ささやかだけれど、役に立つこと
・使い走り
この4作品に深く胸を打たれました。

精神の海へ
カーヴァーは、人間の喪失、憤り、悲しみ、よろめき、移ろい、愛、美徳、威厳、そういった人物の人格がもつ精神描写を日常生活に即して描き出すのがとても巧く、だからといって難しくなく、ストーリーはいたってシンプルそのものです。しかし、ありのままの人間模様には、思わず自分がそこにいて、その場所で目にして、感じていることのように世界に入り込んでしまう。なんともいえないこわさに思わず背けたくなるけれど、目を離すことが許されないかのように、心を捉えて離さない。日常生活を描くだけで、人間をすべて浮き彫りにしてしまう凄みがあります。夢中になって読み進めていると、唐突に終わりがくる。それは、ろうそくの灯火に例えると、ちらちらと揺れている炎が突然誰かに吹き消されてしまうかんじです。
唐突な判断に読者は困惑し、ストーリーにしばらく引っ張られ、考え込んでしまうのではないでしょうか。私はその絶妙なさじ加減に心から感激しました。

 カーヴァーは多くを語らず、シンプルに潔く削ぎ落とす。そして読者に委ねる。
だからこそ魅了しつづけるのだろうし、その先の世界を読者は想像しはじめる。
私たちに深い読み解きをあたえ、永遠に終わらないストーリーを提供してくれます。

 そこはかとない儚さ、愛、人間味溢れる人物像。そして文章の響き、余韻、背景描写の奥行きはまさに詩人でもあるカーヴァーだからこそできる技でした。

 私はカーヴァーを何度も読み返す。そのたびに、精神の深い海にいつまでも漂ってしまう。

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□コメントのおへんじ□
・いよいよみのりの秋ですね❣楽しんで過ごしたいですね。
掲載雑誌買ってくださりありがとうございます!お取り寄せまでしてくださって感激です。
そしてヘルパーさんと共有して下さっているなんて嬉しすぎます。(*^^*)山登りがお好きな方なんですね♪私も上高地、大好きです。山の報告聞きたいです(*^^*)
なみへいさんもヘルパーさんも元気でなにより。いつまでも健康でいてくださいね。ヘルパーさんによろしくお伝えください。(^^)
・3枚目の写真、お褒めいただき嬉しいです。ありがとうございます!
・メイクさん、カメラマンさんのご協力で大人っぽく撮っていただきました。コメントくださり嬉しいです。参考になります💕

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