隅田川のほとりで

隅田川はいつの時代も淀みなく流れ変わりゆく街並みをそっと見守ってくれています。


近代的な建物とは対照にずっとここにあり恒久的な安らぎを与えてくれる隅田川。
この水面にはどんな人々の歴史を映してきたのだろう‥。そんなことを思いながら川沿いを歩き、街を散策していたら、一人のおじいちゃんに出会った。
「兵隊から帰ってきたらこの辺りはみんな焼け野原だったよ」夕陽に照らされる水面を見つめながらそう話して下さった。私の目には見えない景色を見つめていた。

あったはずのものが今はなく、なかったものが今はある。ずっと昔からそこにあったかのようにどっしりと構えている巨大なビルは、堂々と空高く立っている。まさに産業と経済成長を目指した人々の証であり、この都会的な街並みこそが現代を表すに相応しい象徴でもある。

街並みは常に変化し、文明が進化していくことで、こんなにも〝時〟というものが固体のように目に見えて刻まれていくものだとは。〝時〟とは、概念で出来ていて空気のように目に見えないものだと思っていた。今はどこにいてもなにをしていても〝時〟を捉えることができる。たとえば携帯のアルバムのフォルダにも。あと何十年か経つ時、この場所はどんなふうに変わっているのだろう。
人は、時を物体のなかに捉えられる文明を築いてきた。私の携帯のアルバムには隅田川の写真が並んだ。だけれども、大切なことを記録すべき場所はここではない。
あと何十年経ったとしてもこの景色やおじいちゃんの話、活気溢れる下町の人々、観光客で賑わう浅草のこと、今このときの空気を鮮明に思い出せることができるように、脳に、心に、しっかりと「保存」したい。

コメント

なみへいオヤジさん

日本の今の文化や情景をしっかり胸に刻んで生きていきたいですね(*^^*)
いつもコメントありがとうございます❣️

 いしがみ ゆりえ 2017年01月21日

古い街並みの保存  古民家再生など あちこちで行われたり お城の木造化などで中々 議論が進まない自治体もあったりしてるよね

なみへいオヤジ 2017年01月19日

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