「古代ギリシャ」展@東京国立博物館

東京国立博物館 平成館で開催中の

古代ギリシャ展


行ってきました。



前回ここに来たのは
母と一緒に

「クレオパトラとエジプトの王妃」展

http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1714


に来た時だったと思うので
ちょっと久々です。

東京国立博物館の展示を見る時はいつも思うのですが
とにかく
ボリューム満点！
なのです。

他の美術館でもボリュームのある点数が並ぶこともあるのですが

ここは毎回すごい。

展示構成の章立ても
全8章

第1章 古代ギリシャ世界のはじまり
第2章 ミノス文明
第3章 ミュケナイ文明
第4章 幾何学様式〜アルカイック時代

ここまでが第一会場での展示。

第一会場をみただけでも
なかなか満足感の味わえるボリューム。


そしてお隣の第二会場へ。



第5章 クラシック時代
第6章 古代オリンピック
第7章 マケドニア王国
映像室を挟んで
第8章 ヘレニズムとローマ


となるわけです。



展示の作品番号は325番まであり
もちろんそれぞれ、大小の差はありますが
単純に数だけみても、すごいですよね。




さて


そんな膨大な量の展示物の中から

私がとても興味を持ったものを3つ挙げますね(*^_^*)



1つ目



第3章での展示

ミュケナイの円形墓域A(3号墓)から出土し、アテネ国立考古学博物館が所蔵している
《円形飾り板》


小さめのコースターのような大きさで、
蝶や、ヤシの葉、花、渦巻きの模様などがそれぞれに描かれた金の板です。

これは
考古学者 ハインリヒ・シュリーマンが
ミュケナイの王族の墓から発掘したもので
全部で701枚も出てきたとか。

シュリーマンといえば
日本語訳された「古代への情熱」という本でも有名で、
トロイの遺跡を、言い伝えの中から探り出して実物を見つけた人物として歴史の教科書にも出てきますが、

今回のこのミュケナイの発掘も
トロイと同じように
ホメロスがイリアスの中で歌った
「黄金に満ちたミュケナイ」
という一文から辿って発見に至ったとのことで。

まさに

情熱、執念の考古学者。


シュリーマンはこの発掘で
「ミュケナイ考古学の父」と言われるようになったそうです。



本当にあるか分からない、
単なる言い伝えや、古い歌の一部に過ぎないと思われていたものの中から、
自分の信念と情熱で調査を進めた結果、
出てきたものが
こんな美しい金の板の数々だったら・・・

その驚きや喜びは
計り知れないことだろうと
そんなことを想像しながら
展示をみてしまいました。


たしか、シュリーマンの本は
小学校の宿題の読書感想文を書くために読んだ本だったし、
今ではなんだか記憶も曖昧。
また読み返したくなりました。




では次

二つ目


第2章の展示

クレタ島、クノッソス宮殿から出土し
イラクリオン考古学博物館所蔵の
《オリーブの木のフレスコ画》


これは色合いといい、質感といい
とてもエレガントで美しく
こんなの飾ってみたい！
飾って似合う家に居たい！
と、そんなことを思わせられるものでした。

考古学的貴重な資料だから
アートコレクションされるものとは違うわけですが、
今回、幾つかの展示をみていて
なんとなく、現代アートに似た匂いを感じることがあり、
不思議な気持ちになりました。
古代のものなのに、現代アートっぽいかも？
って思うなんて、ね。



では
最後、三つ目

第8章の展示

デロス島、「ディアドゥメノスの家」から出土し
アテネ国立考古学博物館所蔵の

《アルテミス像》


これは
あまり破損しているところがない
立っているアルテミスの像なのですが

とにかく
どの角度からみても
美しく、柔らかく、輝いているのです。
アルテミスは清廉と純潔をあらわす女神とも言われていて、
本当にその通り。
いつまでも眺めていたくなるような美しさでした。





ということで

今回も無理やり3つに絞ってみましたが

もちろん他にも
オリンピックにまつわる展示、
ミノス文明の展示など
強く興味を持ったコーナーもたくさんありました。



で


もちろん今回も音声ガイドを借りまして


今回は

市村正親さん
玉川砂記子さん
松尾佳子さん
目黒光祐さん
保村真さん

によるガイド。

古代ギリシャの世界観にたっぷりと浸りながら
ためになるお話もたくさん聴くことができて、
今回もまた
借りてよかった〜と思う音声ガイドでした(*^_^*)



古代ギリシャ展は9月19日までなので
夏休み中も楽しめますね(^-^)/

東京国立博物館 古代ギリシャ展
http://www.greece2016-17.jp/