『ラヴレター』

岩井俊二監督の映画作品で有名な
『ラヴレター』を
小説で読みました。






どうやら映画の公開と小説の発売はほぼ同じ頃だったようですね。

この物語は、雪山でフィアンセを亡くした博子が、偶然見つけたフィアンセが中学時代に住んでいた住所に手紙を出したところから始まります。

その住所の場所はもう道路になっていて、誰も住んでいないはずの住所。

けれど返事が来てしまい、
そこから奇妙な文通が始まります。

文字を通して故人の記憶を手繰り寄せる文通。

去年、映画化されたのを舞台挨拶付きで観に行った『ポプラの秋』にも、天国への手紙、現実には届くはずのないとも言える手紙が登場します。

もう二度と会えない人を
忘れる、吹っ切ることと、
思い出のままに大切に消化していくことでは、
もしかしたらその故人を思い出す頻度は同じになっていくかもしれないけれど、
何か決定的な、大きな違いがあるようにも思います。


文字を書く、というのは
自分の気持ちの中に溜まりに溜まった何かを、整理して、しっかり自分の栄養になるように消化していく作業なのかも。

手紙が担う役割には、
他では補えない大切なものがある気がして、
時間をかけて大切に、手書きで、手紙を書きたくなりました。


そういえば
アート作品の一環としてですが
漂流郵便局
っていうのがあって、
今もなお、続いているようです。

漂流郵便局

久保田沙耶さんという現代美術家さんが粟島で手がけるプロジェクト。
ロンドンでも活動する久保田さん。
漂流郵便局は期間限定でイギリスにもできてたみたい。
プロジェクトをまとめた書籍もあるようなので、読んでみたいです。

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