ルーブル美術館展

前回の国立新美術館は
マグリット展を観てきましたが

今回はいよいよ
ルーブル美術館展









もうすぐ終了の展覧会なので
休日は避けて
平日の閉館近い時間を狙って行ってきました。







想像していたよりもかなりスムーズで、鑑賞しやすく楽しむことができましたよ。

さて

今回のルーブル美術館展のテーマは

「日常を描くー風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」

ヨーロッパを中心とした絵画の歴史というのは
1648年に創設された
フランス王立絵画彫刻アカデミーによる影響が非常に大きく、

ここで定められた絵画のジャンルとその格式順が
生み出される絵画の数などに関わってきます。

格式の高いとされた順から

歴史画
肖像画
風景画
静物画

となり、

18世紀後半から19世紀ころまで

風俗画というものは
ジャンルとしての呼び名すらないものでした。

今回の展示では
特に

第1章 「労働と日々」ー商人、働く人々、農民

が私は強く心が動かされました。


ジャンルとしての呼び名すらなく、
絵画の格式ランク外ともされていた
普通の人々の日常的な様子。

それを絵にして行った画家、その作品が
数は無数にはなくとも、確実に存在していて、

そこには

描かざるを得ない衝動

のエネルギーが溢れていました。


画家は絵を描くことで自らの想いや情熱を表していきます。

画家として当時の世間から評価されること、
発注されて描いたもの、
そういうものから一切離れたところで

単純なる、画家の
描きたいという心、描かずにはいられない想いが
この頃の人々の日常を描いた絵から、ふつふつと、私には感じられたのです。

なんという熱量。

自らの想いをまっすぐにぶつけてきた作品ほど
心を捉えてやまないものはないと
本物を目の前にすると特に、強く感じます。


今回のルーブル美術館展は

ヨハネス・フェルメールの《天文学者》や
ティツィアーノの《鏡の前の女》
が日本で公開されるというのでかなり話題となっていましたし
もちろん、それらの作品も素晴らしいものでしたが

見終わって
私の胸に強く刻まれていたのは

アドリアーン・フォン・オスターデの《書斎で仕事をする商人》や《魚売りの屋台》

アレクサンドル=ガブリエル・ドゥカンの《稼いだお金を数える物乞い》

バルトロメ・エステバン・ムリーリョの
《物乞いの少年(蚤をとる少年)》

そんな街の中でみる
ありありとした
そしてこれまであらゆる芸術家にクローズアップされることのなかったような現実を描いた作品たちでした。

観に行って、良かった。

コメント

いいなあ〜〜まり様
私も行きたいです。

迦楼羅 2015年05月28日

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