大好きな作家さんの一人
伊坂幸太郎さんの小説
『ラッシュライフ』(新潮社)
表紙の絵は
物語の中にも何度か登場します。
毎回、いいキャラクターがたくさん登場する伊坂さんの作品。
今回は
泥棒の黒澤が一番好きだったなあ。
昔の友達、佐々岡と話しているシーン
「誰だって初参加なんだ。人生にプロフェッショナルがいるわけがない。まあ、時には自分が人生のプロであるかのような知った顔をした奴もいるがね、とにかく実際には全員がアマチュアで、新人だ」
(p.159)
「この間、テレビで野球解説者が言っていたぜ。『新人らしく失敗を恐れずプレーしてほしいですね』」
(p.160)
「行き詰まっていると本人が思い込んでいただけだよ。人ってのはみんなそうだ。例えば砂漠に白線を引いてその上を一歩も踏み外さないように怯えて歩いているだけなんだ。周りは砂漠だぜ、縦横無尽に歩けるのに、ラインを踏み外したら死んでしまうと思い込んでいる」
(p.245)
全部、黒澤のセリフ。
色んなことを越えてくると
急に固執してたことが馬鹿らしいことと判明したり
見える角度を変えることができたり。
黒澤以外のキャラクターにも
そんなところを感じる作品でもありました。
経験が人を作っていく。
たくさん、山を越えて
谷を登り、
河を渡って
崖でもよじ登ろう。
その先には
以前は見えなかったものが、見えてくる。
さー次、何読もっかなあ

モダンタイムスをおすすめします( ^ω^ )