まだまとめて書いていなかった本があったので
ここでご紹介。
『おかしなジパング図版帖』(パイインターナショナル)
宮田珠己さんの本なのですが、
エッセイというか、歴史解説書というか。
タイトルに「図版帖」とあるように
面白い絵がいっぱいの1冊です。
その昔、黄金に包まれている謎の国と思われていたニッポン。
西洋の人たちの中でも、当時、ニッポンにまでたどり着き、
その情報を再び西洋に持ち帰ることが出来た人は
とても少なかったはずです。
そんな中で
実際に現地で見て体験してきた人たちは
そのことを多くの人に伝えようと
文字や絵で表現して本という形で出版していきます。
ここでプチ事件が発生するわけです。
例えば
モンタヌスという人は
日本人の文化、風習などについて
ことこまかく文字で表現して伝えようとしています。
その文字情報をもとに、絵描き職人が絵で表現していくわけです。
文字の情報から、絵に。
これって、本の帯にもありましたが、「伝言ゲーム」の形式ですね。
そうすると、何が起こるのか。
なんとなく想像できました?
そうなんです、絵がね、
とんでもない状態になったりしちゃうわけです。
日本人が文字を書く時に使っていた
筆とすずり、墨、文字の書き方などについてモンタヌスは
「欧州風とは異なりて、筆を三指の間に置きて書くにあらず、手全体を用うるようにして、その上端は親指と人差し指の間に見え、中央を掌もて握り、かくして良き文字を書くこと迅速なり」
と『日本誌』の中で表現しているようなのですが、
この文章だけ読むと
私たち日本人ならば、
書道の様子をなんとなく見たことがあったり、小学校の授業でやったことを思い出したりする経験があるので、
ふむふむ、と思いますよね。
文字だけで表現すると、まあ、こうなるし、そうねえ、と言う感じで。
ところが
様子を全く見たこともない人が
この文章だけをもとに絵を作成すると
どうなってしまうのか…
巨大釘のようなものを
左手で、にぎりしめ
小指側から飛び出た筆先で書く、という様子に…
気になる方は本書をご参照ください。
みたいな感じでですね、
とんでもなく面白いことになって伝わってしまった絵のオンパレードなのがこの本です。
絵って、
見る人にかなり強いインパクトを残しますよね。
誰かが1つその様子を描いた絵を作成してしまうと
自分自身で違う状態を目撃しない限り、
なかなかそのイメージから抜け出せない。
西洋では
1つの「?」な絵をもとに
さらに「???」な絵が作成され
そこに新たな文字情報が加えられたので、全く原型をとどめない「?????」な絵になっていた、なんていうことがあったようです。
もしかしたら日本にも、
西洋から伝えられた情報や文化を絵で表現したものの中には
そんなものも多いのかもしれないですよね。
キリン、ゾウ、とか。
それにしても絵がとにかく細かくて
1枚の絵にぐーっと見入ってしまいます。
この本、出版されたばかりのころ
完売店続出で
手に入れるのが大変でした。
そういえば
なぜ宮田さんがサラリーマンからこうして売れっ子作家になったかという話を
どこかで読んだことがあって、
確か何かの公募展がきっかけだったんですよね。
みんな、力いっぱい書いていて、この公募で、いざ、みたいな気合いが入った作品が並ぶ中、宮田さんの作品は脱力感満載だったんですって。なんだこの公募展なのに適当さ加減は~って。
それが面白くて作家デビュー。
人生、どこでどうなるか、わからないものですよね。
面白そうな本ですね。私はマルコポーロの東方見聞録は読みました。内容は忘れましたけど…
そうですね、人生は一寸先は闇です。
話は変わりますが、まりさんの学歴は………長いですね
相手に言葉で伝えるには…
おちゃのみずじょしだいがくにんげんぶんかけんきゅうかひかくしゃかいぶんかがくおんがくひょうげんがくぴあのかしゅうしごう……?
おちゃのみずだいがくにんげんぶんかけんきゅうかひかくしゃかいぶんかがくおんがくはくしこうきかていちゅうたい………と言うのですか!?
………落語のじゅげむを思い出しました。
じゅげむじゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつ
くうねるところにすむところやぶらこうじのぶらこうじ ぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがん
しゅーりんがんのぐーりんだい ぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーのちょうきゅうめいのちょうすけ