『ペンギン・ハイウェイ』(角川書店)
森見登美彦さんの小説をようやく読み始めています。
その中に出てきた
父親と、小学校四年生の息子の会話。
「……待ちぼうけはさびしいもんだ。父さんにも経験があるよ。なんだか、もやもやするだろう?」
「もやもやするね」
「もやもやするのはいやなもんだね」
「……いやだけれどもがまんしなくてはいけないことがあるね、人生には」
「まったく、おまえの言う通りだ」
このシーンがなぜか
じわじわと心の溝に浸食してくるような感じで
残ってしまった。
なんだろう
分析しきれないし
何気ない会話なんだけれど。
細い複雑な形の溝に入り込んで取り除けなくなった、ザラザラした色付きの粉末のように。
今回も、いい本に出会えて、本当によかったですね。



私も、今は、これまで買いこんでいた本を読んで、
整理しています。
その中で、確かに、心に残る言葉、がありますよね。
きっと、いつか、人生の何かの局面で、話す機会が
あるのかもしれない、と思いながらも。。。