つながった部分

昔読んだ本を再読


これ

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『なみのひとなみのいとなみ』(幻冬舎)
宮田珠己さんのエッセイ。

確か昔は図書館から借りて読んだような気がしたのですが
また読みたくなって
結局文庫本を買ってしまいました。

なんといってもこの本の宮田さんっぽいポイントはここだろうなと
再読して改めて思ったのです。



「はるか昔、銀河の彼方で、まだ私がサラリーマンだった頃、営業の外回りで街を歩いていると、突然、働きたくない、という天啓に打たれた。
 圧倒的な“働きたくない”の光が、天の啓示として、どういうわけか、営業中の私に降り注いだのである。
 おお、神よ、私は、働きたくない。」

仕事行きたくないな~とか
また仕事だ~とか
ぽろりぽろりとこぼす人は何度か見かけたことがありますが
ここまで明言して、その言葉を宇宙にまで放つ勢いがある人は
初めて見ましたよ。
なんたって「おお、神よ、私は、働きたくない。」ですからね。
そもそも「天啓」なのだからそうなるのか…。

そして最近読んだ本で

『おかしなジパング図版帖‐モンタヌスが描いた驚異の王国‐』(パイインターナショナル)

というのもあって
宮田さんがモンタヌスの絵を中心に
解説をまじえながら、不思議なポイントを見て行く
というもの。
これもまた面白かったので、また後日改めて書きますが、

この本に繋がったのかな、という要素も
今回のエッセイの中に発見。

「架空の昭和、幻想の日本」
というタイトルのエッセイで、

映画やテーマパークなどで表現されている
どこにも無かったはずの昭和の風景。
みんなが思い描いている昭和らしさの幻想について書かれていたり、

日本についても
どこにもない日本の様子が
ハリウッド映画に登場してしまうことについて
それはそれで面白くて
むしろそっちの方が面白いくらいで
わざわざそういう作品の方を見てしまう、読んでしまう、という話。

『おかしなジパング図版帖』でも
こんな日本人の装束はないし、
こんな景色もないよな~というもののオンパレードの絵なんですが
見たことがない人が描くと
伝言ゲームの結果、こうなっちゃうのか~
というのもまた面白いんですよね。

このエッセイが書かれた時の
この気持ちと
今回の最新刊が

おお~、ここで、繋がったのかしら?!

という気もして

にんまりしてしまいました。


『なみのひとなみのいとなみ』では
物書きになった宮田さんが
物書きは、何も書いていないと物書きではなくなってしまうと感じていることや
好きなことだけを仕事にして生きていくというのは、どういうことか、と考えたことなども書かれていて
笑えるエッセイというだけじゃなくて
時々、しっかり読者の心に問いかけてくるようなシーンもあるので
つい一緒に、うーむと悩んだりもします。

がんばろう
私、信じてすすめ。
えいえいおー♪

コメント

ははは、面白いエッセイだね。クローバークローバー
私も、山口瞳さんの作品を、会社のお昼休みを使って、
読んでいます。。。☆

まるみる 2013年07月03日

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