三浦しをんさんの小説を読みました。
前回の本屋大賞第1位となった作品。
気になっていたのに、
読むのがこんなに後になってしまいました。
『舟を編む』は
辞書を作っている、とある出版社での物語。
新しく作ろうとしている「大渡海」という辞書を作り上げるまでの
様々な紆余曲折。
そして何よりも
辞書と言う物に対する
熱い想い。
言葉って、そして辞書って
本当に面白いんですよね。
私も小さい頃に
親や祖父母から辞書をプレゼントしてもらって
それがぼろぼろになるまで使いこんでいました。
森、とか、林とか
そういう、知っているけれど説明せよと言われると
定義できないものっていうのを
辞書で調べるが大好きだったなあ。
ひとつの言葉を調べると
それを説明している文章の中に
また分からない言葉が出てきたりして
それを再び辞書で調べて…
エンドレスなんです。
そのエンドレス感もなんか
もぞもぞするような、そこが好きなような。
そのせいなのか
大学に行ってからも
資料を調べるのは苦にならず
いろんな辞書や地図、資料を片っ端からひっくりかえして
繋ぎ合せて、結論が見えてくる、みたいなものが
結構好きだったんだよなあ。
調べ物をしていると
何時間でも図書館にいられるよな
って思いました。
辞書作りならではの
トラブルとか、こだわりが
面白く描かれているのも
この『舟を編む』の魅力の1つ。
辞書の紙についてなんて
そこまで考えたこと、無かったよなあ。
ぬめり感とか。
重くならないために軽い紙を採用。
けれどめくりやすいように、次のページが一緒にめくれてしまわないように
そんな最適な紙でなければ。
印字も裏に写っていては見づらいだろうし。
調べた時に、その単語を調べた人が
どんな気持ちになるのか、そんなことも考えながら
辞書を作り上げて行く人たち。
辞書の後半、
らりるれろの行とか
わいうえをの行とか
だんだんページ数が薄くなっていくのは
単にその音から始まる言葉が少ないのかと思っていたけれど
英語も後半のアルファベットのページは薄いし
そう考えて行くと…あながち
この小説の中に書かれている理由もあるのかな、なんて思ったり。
辞書の世界にどっぷり浸れる1冊。
読み終えた後、
大きな辞典をたくさん開いて
同じ単語について、いろんな辞書での説明文を比べてみたくなります。
本当に沢山の本を読まれているんですね。
自分も見習って読むようにしなくては!!
広辞苑は面白いですよね^^
自分もここ数年になって辞書の重要性を感じるようになりました。
麻里さんには遠く及ばずな感じです。
見習って、がむばります☆