観劇〈原点進化〉

二代目、早乙女太一さんと劇団朱雀さん、そしてゲストの方々による大衆演劇〝原点進化〟を観てきました。
大衆演劇をこの大都会の渋谷で上演するということも新しく、大衆演劇になじみのない方にも楽しめるよう、二代目の心意気の伝わる画期的な舞台でした。
早乙女太一さんの舞踊は、やはり百年に一度の天才と言われるだけの逸材だと何度観ても思います。
かつての儚く無垢な女形の姿を演じていた彼は、今ではまたひとつ成熟の階段を上り、深みを増していました。年齢と恋愛を重ね人間関係や人生経験によって、より厚みが出たことで妖艶でありながらも強さのある女性の色を出せるのだろうと感じました。私はこれまで壊れそうなくらいに美しく、まだ未成熟な女性のもつ憂いある彼の女形を観てきましたが、昨日数年ぶりに拝見した女形は、生きていく術を知り美しさのなかに微少な毒のある女を醸していたように思えます。毒といえども、バラに棘があるのと同じようにある種の武器のような、燃える情熱を秘めた女性の影の部分が目線や仕草から感じました。

それは、おそらく彼が生きているだけで、外見的に骨格や筋肉の付き方も変わっていき、内面も経験を繰り返しながら、いい意味で男性になっていくからだと思いました。
人生という背景があって誰もがみな大人になり、成長を重ねていくことで、彼の生き方のなかに色味を増したことが、反映されているのかもしれません。
生身の人間が表現することは、目では見えない部分が役から見えてきたり、人間のもつ本質と切り離せないものなのだと感じます。

お芝居は「清水の次郎長」でした。三枚目キャラというだけでも面白いのに、ほぼアドリブで回していて、楽しかったです。すっごく笑わせてもらいました。役者さんたちは、容赦ない二代目の無茶ぶりについていくのが大変そうでしたが、しっかりこなしていて、お客さんも大うけしてました。
大衆演劇あっぱれ!です。

三部目の舞踊では、役者の皆さん体力的に限界も近かったと思いますが、最後までエネルギーを大放出していて勢いのあるステージでした。エクスタシーのなかで舞台に立つのは、どれほど気持ちいいのだろう。舞台の上で生きている方々をまざまざと見せつけられて、私もそのくらい熱くなって、死ぬほど努力してその感情を体感したい、と思わざるを得ないほど、エネルギーに溢れていました。早乙女太一さんは、若くして第一線で活躍していて、大衆が生んだスターと呼べる奇特な人物だと思います。
一生懸命な人の姿は、尊敬の気持ちと、自分ももっともっと努力しようと刺激をもらいます。原点進化、遊び心と技巧に富んでいて楽しかったです。
ありがとうございました。

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