6月6日




今日もブログ書こう!っと思って、色々書いていたのですが、
先ほど、耳を疑ってしまうような訃報が飛び込んできて、頭が真っ白に・・・
心が追いつかない
全部消して

今日はその方のことを記しておきたいと思います。


【塩屋 俊監督 享年56歳】

俳優、そして映画・舞台監督として活躍し、
後進の育成にも力を注ぎ、俳優養成所も主宰なさっていました。

実は4月に、塩屋監督の舞台を拝見し、
生涯忘れることのない、ひと作品になるであろうと心に深く、深く、その思いを刻んだばかりです。


舞台「HIKOBAE 2013」(ヒコバエ2013)
東日本大震災で津波、そして原発問題・・・と重ねての被害を受けた福島県相馬市で、
実際にあった数々のストーリーをつなぎ、監督ご自身が撮影されたドキュメンタリー映像を織り交ぜながら
一つの舞台に仕上げた作品です。

お話の中心は、津波の被害から一人でも多くの命を守ろうと奔走し、殉職された消防士さんと、
患者を守る為に奮闘しつづけた医師・看護師の皆さん



自分だって家族が心配・・・でも、看護師として、目の前にいる患者さんを見捨てるわけにはいかない・・・
患者さんや仲間を裏切るつもりなんてない・・・でも、不安で震える家族のそばに自分がいてやらなくて、誰が・・・
彼はきっと生きているー朝、喧嘩別れをした。このままお別れなんて・・・

一人の人間に人生があり、葛藤があり、悲しみがあり、不安があり、
その人、その人でみんな違う。同じ葛藤なんてないし、同じ悲しみもない。



たまたま通りがかった医師に助けられ、病院に運ばれた8歳の男の子。
手術が必要なのに、麻酔は足りない。そんな痛みに耐え、一命をとりとめたのに、
家族の中で生き残ったのは、彼ただ一人。
ーなんで自分だけが生きているのか?
ーなんの為に生きていかなければいけないのか?
ー生きて、どうしろというのか?
これが生まれてまだ8年しか経っていない男の子がいる世界。

きっとこんなことが起こったのだろうと、私が想像していたことなんて、きっと足下にも及ばない。
現実はこうなんだ
いや、きっとこれ以上だったんだ・・・
目の前で、人が演じる舞台で見せられることで、痛いほど突きつけられました。


さらに、殉職された消防士さんのお父様に、相馬市長がこうおっしゃいます。
「私が、命令した。一人でも多くの人を救ってくれと。私が、命令したんだ」
そして、相馬市長が殉職なさった消防士さんの名前を読み上げると、
舞台には、消防士の格好をした方のお写真が、名前と共に映し出されます。
お名前も、お写真も、ホンモノ。全員のご家族の方々が、ご協力なさったそうです。

舞台はそんな絶望の状況の中からも、小さな小さな”生きる力”を見つけだし、明日へと歩む姿も描かれています。
HIKOBAE(ヒコバエ)とは、古い切り株や根元から生えてくる若葉のこと。
再生と新しい息吹の象徴であるヒコバエは、まさにそこに生きる人たちの姿そのものなのです。

今、こうしている間も、同じ時を刻むこの世の中で、”復興の道”に生きている方がいらっしゃることを
改めて、受け止めなければなりません。


私が拝見させて頂いた舞台は、東京公演の千秋楽。
この舞台は、2012年にニューヨーク、国連本部、東京、相馬市で上演され、
さらに今年は日米7都市での上演が行われる予定でした。

不思議なご縁を頂き、拝見することになったのですが、終演後、さらに塩屋監督とお話をさせて頂く機会も頂戴したのでした。
震災が起こる前から、相馬市とはご縁があったそうで、震災後自分にできることは何か考えると同時に、カメラを片手に相馬市へ向かっていたそうです。
もっともっと多くの方に見て頂きたい舞台。東京千秋楽というのが残念でなりません。私自身もまた見たいです。と気持ちをお伝えすると
6月にある東北公演が終わると一旦終了で再演の予定はなくて・・・とお話してくださいました。

その6月東北公演、仙台での最後の舞台、最終稽古の休憩中に突然倒れられ、そのまま搬送先の病院でお亡くなりになったそうです。


本当に本当に残念でなりません。
初対面の私にも、とても気さくに、大きな瞳で髪をくしゃっとさせながら熱く語ってくださったお姿、忘れません。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。

コメント

魚住さんの個人的なことなので『なんとも』もうしあげられません。

ただ人間金持ちも貧乏人もいづれ『死』という問題にむきあわなければ

なりません。人生って一日一日の積み重ねです。  

なので、今日一日を『精一杯生きる』ことこそが大切な事だと思います。

だって人間寝ているあいだに逝ってしまう人もいれば、明日交通事故で

死んでしまうかも知れません。

魚住さん、おちこまないで明日からも魚住さんらしく元気で、、、、、

yasunori.onoda 2013年06月07日

実際の消防士さんの写真の場面が目に浮かびました、、。
魚住さんが見て感じた事が文章から伝わってきた気がします。
生きた証として作品は残ると思います。
よりたくさんの人に見て感じて考えてもらえるといいなと、そしてその為に何か出来る事があれば 魚住さん教えてくださいね。

HARU 2013年06月07日

普段当たり前に感じる事が実は幸せだったり・・・

中々それを意識する事も無く

日々、時間だけが過ぎていく毎日。

自分にも何時か訪れる最後の瞬間。

何が自分にとって幸せなのか?

最近、幸せとは最後の瞬間に笑って人生を終える事だと気付きました。

決して・・・

お金を沢山持っているとか・・・

社会的地位があるとか・・・

そんな事では無いような・・・

正直、【塩屋俊】と言う人物を知らない自分としては

【塩屋俊さん】は自分の人生を幸せに感じただろうか?

と想像するしかないのです。

ご冥福を心からお祈り申し上げます。

runphorinx 2013年06月06日

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