『空の境界』

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以前試写会に行かせていただいた映画『空の境界』が
今日から劇場公開。

http://kunokyoukai.com/index.html


主演は河北麻友子ちゃん♪
とにかくとにかく猛烈に可愛いです。
それを語り出すと映画の内容の話をせずに終わってしまいそうなので
ここで一旦終わりにしまして
えーと、
さて、



この物語は
普段、人間の心の奥の方にある何かを
ぐりぐりとえぐり出して来るようなお話。

誰しも、
全てのことが表に出た状態で生きているわけじゃないですよね。

すっかり忘れてしまって心の奥で眠っていること、

意図的に忘れたくて心の奥に追いやったこと、

そして記憶が表面まで呼び起こされるためには
その記憶の眠る深さによって
それなりのきっかけが必要になる事もある、ということ。

100％、全部が全部、
真正面から受け止めていたら
辛すぎるし、楽しく生きられなくなっていくかもしれませんが、

もしかしたら
心の奥に眠っている部分に
何か、大切なことを、忘れてきてしまっているのかもしれません。


「愛を知る為に真実を受け入れる。誰しもが“境界”を超えて強くなる。」

というフレーズが映画のチラシにもあります。

「あなたなら真実を受け入れられますか？
　あなたなら真実と向き合わせますか？」

というメッセージ。


必ずしも全ての真実と向き合うことが正解だとは思わない部分もあるのですが、
それでも、少しでも自分の中に、解決できないもやもやとした何かがひっかかっているのであれば、
そこには何か、見えていない真実があるのかもしれません。

その見えていなかった真実と向き合う事で
自分の中で、すとんと、腑に落ちることがある。

そういうのも、あるよなあっていう。


向き合うって、
前向きっぽくて良さそうな言葉にも見えますが、
本当は、とてもエネルギーを使うことだし、
半分以上は辛いことも含んでいるんですね、きっと。

だから人間は
上手にコントロールしたりして
自分が楽しい日々を送れるように
時々、忘れたりする。

忘れることは全てダメなことじゃなくて、
人間が身に付けてきた
防衛の1手段のようにも感じます。

忘れちゃったら、やっぱり寂しいなって思う事も多いですけれどね。

愛を知る為に、真実と向き合えるのか。

忘れたかった過去と、向き合う勇気があるのか。


一人の人間の時間軸は
ずっと生れてから今まで繋がっているのだから、
過去のどこが違っていても、
今現在の、その個人は、存在できていないわけです。

過去の全てが
今の自分を作っている大切な要素である。


心がぎゅーっと絞りえぐられるような
考えさせられる作品でした。