本物を知ること

有名な歌手の方のライブを聴かせていただける機会がありました。
背筋がゾクっとして電流のような細かい震えが背中の下から上へと走りました。
本物は違うんだということを、改めて思った日となりました。

東京にきて、生で本物の芸術などに触れる機会が増えました。
たくさんの舞台や美術品、音楽など
録画や録音、本などでも見たり知ったり聴いたりできるものが多い中、
やはり自分がその本物の前に行って、生で接することがいかに重要で、
いかに衝撃的なことであるかを体感してきました。

ゴッホのひまわりの絵を美術館で生で観たのです。
その時に、知識として作品の情報をいくら知っていても、
その作品を知っていることにはならないと強く感じました。
これまで教科書などで何度も観たことがあった、ゴッホのひまわり。
目の前にあった、ひまわりの絵は、
これまで自分が観てきた写真での絵とは全く違うものを観ているような気持ちになったのです。
今まで自分は何を観てきたのだろう。何を知っていたつもりになっていたのだろう。
全く知らなかった。
どんな知識を読むよりも、その何倍にも相当するものが、
目の前の本物の絵から発せられていました。

音楽は特に、ライブと録音は違うということは
学生時代に音楽を専攻していた私としては痛感することが何度もありました。
まず、音楽の場合は演奏者の精神状態が違う。
繊細な表現の積み重ねが、聴いている人の心に与える何かに影響があることは
音楽表現をしている人なら、感じたり考えたりしたことがあるのではないでしょうか。
演奏する時には「心・技・体」が揃うことも重要だと感じることが私は多かったんです。

その中でも、人に感動を与えられる芸術を作り出せる人は
本物のアーティストなんだと感じます。

何にも知らなかったな。
すごい方だよなあと知識として漠然と知ったような気になってはいたけれど、
そのすごさの意味を今日まで私は知らなかったんだなと
心にぐっと押しこまれるような何かがありました。

それは温かくて丸くてずっしりとした物になって
今も私の心の中に残っています。

本物に触れるというのは、そういうこと。
そして本物に触れに行く人が絶えないのも、そういうこと。
ファンの歌い手さんを間近で観たいからとか、
好きだから観に行くとか、そういう理由もあるとは思いますが、
それ以上の目の前で伝わる何かに、本物に触れる価値があるのかもしれません。

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