大地 (詩)

空の上に雲を描き、大地の上に花を描く。
夕日を背中に羽ばたく鳥を描く。
雲が白い模様を空に残した。
風が音を奏でていた。
小さな蜂が山を越えて花の蜜を吸っていた。
モンシロチョウが純白な羽根を広げる。
目の前に広がる高原には、ヒカリが満ちていた。
芸術はここから生まれた。
すべての誕生は、ここにある。

始まりと終わりの原点。

そうして人は、描き始めた。
やがて芸術に甘美な欲望を託し、
色を塗り始めた。
愛おしく狂おしい愛や、
ひどく切ない悲しみの色をのせて。

そうして人は、人生に夢を描き始めた。

あの始まりの場所と似た、
美しい景色を見るために。

コメント

Helmutさんへ

こんばんは。コメントありがとうございます。
そう思ってくださってとっても嬉しいです。
Helmutさんは、自然が好きなんですね。私もです。
自然が教えてくれたことや、背中を押してくれたこと、
数えきれないほど感謝しています。
そうですよね、知識や技術、勉強では補えないものを
自然は伝えてくれるんですよね。クローバー

 いしがみ ゆりえ 2012年09月17日

こんばんは、悠里江さん。
とっても素敵な詩です!私も良く想う事が
詩の中でとても綺麗に、そして切なく、悲しく、
あたたかく表現されていて感動しました。
北アルプスの自然は、悠里江さんにとても多くの
刺激を与えたんでしょうね。何よりそれを受け取る
悠里江さんの感受性が好きです。
自然が伝え教えるものは、知識や技術、
勉強では補えない大切な感性を磨くものだと思ってます。

Helmut 2012年09月12日

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