九九のじゅもん

あの意味もわからずに延々と暗記し続けた日々は
小学校2年生くらいだったでしょうか。
九九です。
毎日学校ではテストがあって、
それぞれ暗記のスピードには個人差があるので、
暗記できた人から先生のテストを受けて、1段ずつ合格していくという仕組みでした。
どの段からテストを受けてもよくて、
1の段もテストがあります。
みんなの前で緊張した中でもきちんと暗記したものを言えますか?という
2年生当時の子にとっては、かなりドキドキするテスト。

しかも九九は詩の暗唱などとは違い
文章的な意味がないものの羅列なので
とにかく丸暗記。
丸暗記したものは忘れやすいんですね。
これをちゃんと定着した記憶にするためには、
とにかくウンザリするくらい繰り返し覚えるしかない。

全く意味のない言葉の羅列でも
繰り返すことによって、辛うじて暗記することはできます。

あの当時、他に暗記するべきものがなかったとはいえ
よくやっていたよなあと、今更ながら思います。

その後も数学の問題を解いたり、生活の中で使われたりするので
九九は比較的長く定着しやすい暗記記憶なのではないでしょうか。

そんな九九を奈良時代のお役人さんも
頑張って覚えていたかもしれないというのだから驚きです。

先日発掘された木簡に、九九を書いて覚えていた可能性がある様子が見られた話は
ニュースでも取り上げられていました。
更に驚いたのが九九は紀元前の中国に存在したというのです。
あの小学校2年生の時に頑張った九九に
まさかそんな深くて長い歴史があろうとは、
その当時は知る由もありませんでした。

ぶつぶつと、便利さもありがたみも歴史なんてのも考えずに、
ただひたすら暗記をした毎日。
こんなの覚えて何になるの?なんて疑問すら抱かず
とにかく全部覚え切ってしまいたくて、
1日もはやく全ての段のテストを終えたいと
必死になっていましたね。
何をそんなに急いでいたのか、今ではとても疑問です。

終わりがあるものは、とても急いでしまう傾向があります。
最初に急いでおいてゴールしてから、後に余裕を持たせてじっくり復習する。
終わりが見えないものは、小さい区切りをつけて、そこまでを急ぐ。
その小さい区切りまで来たら、今度は次の小さい区切りまで走る。
この性格はすでに小学校2年生の頃から根付いていたもののようです。
九九の暗記方法が、未だに残っていたのかと気が付いた時、
小さい頃の習慣ってオソロシイと思いました。

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