今という時

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今の私を作ったのは

ほんの1秒前までに在った、全てのこと。

今日の私を作ったのは

これまで歩いてきた、全ての道のり。


わずかに何かが違っていても
今と寸分違わぬ私というのは
在り得ない。

そう言うと、
今という時に在る個とは
偶然の瞬間の連続から成るようにも
思えてしまうけれど。




隅から隅まで
全てのことが
今の私の構成要素となっている。


もしも何か良いことがあったら

今までの出来ごと全てに

感謝しよう。

だって、その「良いこと」は

今その瞬間に存在した自分に対して
降り注いだことなのだから。


全てが積み重なった上での「今」に対して

「今の私」に訪れたことなのだから。


前にあった出来事

近くにいる人たち

失敗したことも、悔しかったことも、

辛かったことも、投げ出したくなったことも、


全てのことが

「今」を作っているのであり、

何かが違えば

「今」と同じ瞬間は存在しない。

そこにはまた別の「今」があり、

それに対する、また別の何かが、やって来るのだから。



そう思えば


つまらないことに腹を立ててしまった、イヤな自分も、

負けそうになった、弱い自分も、


頑張ったつもりが空回りしてしまった、くしゃっとした気持ちも、

なんてことはない景色を見て、幸せに感謝することを考えた想いも、


全て

「今」の私を作っている、

大切な材料。


だから
何があっても、

後から最高級料理を作るために
今は

オシャレな街や
鬱蒼とした地の果てに

唯一無二の食材を求め
材料をそろえに旅に出ていると思えば

いいかな。



大切なこと

見落としてしまわないように。