三浦しをんさんの本が特集されていました。
以前に
『月魚』や『白いへび眠る島』『まほろ駅前多田便利軒』を読んだことがあって
どれも面白かったので
いろいろ見て
今回は
『むかしのはなし』(幻冬舎)を読んでみました。
いや~やっぱり
三浦しをんさんの作品の中には
独特の優しい空気感が流れていて面白いです。
今回は7つの短編集だったのですが
それぞれの話が
別の話とどこか繋がっていたりもして
面白くて一気に読み終えてしまいました。
それぞれの7つの短編は
冒頭によく知られた昔話のタイトルと要約が書かれています。
「ラブレス」には、「かぐや姫」
「ロケットの思い出」には、「花咲か爺」
「ディスタンス」には、「天女の羽衣」
「入江は緑」には、「浦島太郎」
「たどりつくまで」には、「鉢かづき」
「花」には、「猿婿入り」
「懐かしき川べりの町の物語せよ」には、「桃太郎」
がそれぞれ冒頭に書かれているわけです。
内容も
読み終えた後に、ふっと
その冒頭にあった昔話に繋がるような気がする風が吹き抜けるような感じ。
1冊を通して共通しているのは
三か月後に隕石が降ってきて地球が滅亡するということと、
それに伴い、脱出ロケットが用意され
そのロケットに乗れるのは抽選に当たったごくわずかな人であること。
どたんばに来て
人はどうするのか
そんなテーマも静かに流れている作品です。
この本のおかげで
思いがけないタイミングで「鉢かづき」の物語を思い出しました。
なぜか小さい頃好きだった昔話なんですよね。
確か、絵本を持っていて、何度も読んだような気が…。
私が読んだ絵本では確か、鉢かつぎ姫、と言われていた気がします。
小さい頃に鉢をかぶせられた姫が
それまで散々冷たい目で見られて過ごしてきたのに
最後にぱかっと鉢が割られると
絢爛豪華な宝物が鉢の中から出てきて、
しかも姫ですから、なんとも美しいお人であった、という話。
めでたしめでたしな話です。
最後の参考文献を見ていたら
「懐かしき川べりの町の物語せよ」の短編のタイトルは
どうやら
菊池照雄さんの『山深き遠野の里の物語せよ』というタイトルから
来ているようですね。
この本も気になります。
そんなわけで
むかしむかし、
の本を読めば
次に来るのは
最近の話題としてはやっぱり
これでしょう
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昔話は、夢のあるものも多いですよね。
そして、地元には、何故か「さるかに合戦の里」
という、あやしい名前のついたところがあります。。。