笑いの元気『背面ストライプの浦島太郎』

ゲラゲラ笑える本も好きです。

圧倒的に笑える本として
前回は『言いまつがい』(新潮社)を読みました。
http://beamie.jp/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=...

今日は英語と日本語のコラボレーションによる笑える本を見つけました。

『背面ストライプの浦島太郎 日本昔話Remix2』(マガジンハウス)
原倫太郎さんと原游さんの作品。
お二人とも美術家さんなのですが、今回は文章を原倫太郎さん、
絵を原游さんが担当。

この本は、日本の昔話を翻訳ソフトに2回かけてみるとどうなるか、
という面白い試みを提示したもの。
まずは15種類のコンピューターの翻訳ソフトを組み合わせて英語に自動翻訳。
さらにその英文を翻訳ソフトにかけて日本語に再翻訳したというもの。

原文の日本語
翻訳された英語
さらに翻訳された日本語

の、3種類の文章が書かれているので
どの段階でどうなったのか、比較検討することもできます。

これがかなり笑えるんです。

翻訳ソフトって、意図せず、とんでもない翻訳になることって
よくある話ですよね。
その「とんでもない」部分だけをぎゅっと集めてきたら
全く違う話になったり
当たらずしも遠からずだから余計に可笑しい話になったりしているんです。

もうゲラゲラ笑っちゃって。

独りで自宅のお部屋で読まないと
にやにや、ぷぷぷっとしっ放しになってしまい
ちょっとアブナイ子になっちゃいそうです。

たとえば…

「うらしま太郎」は
“Reverse side striped Taro”
になってしまい
さらにここから日本語に戻すと
「背面ストライプのタロイモ」になっちゃう。

「丹後の国」は「タンゴの国家」になり、
「背面ストライプのタロイモ」は、「海兵隊員」に「名前をコール」されて、
「ドラゴンキングの宮殿に勧誘」され、海の底へとスムーズに「沈没」しちゃうんです。

もうこの調子がずーっと続くので
お腹がよじれそうです。

これはやっぱり日本人じゃないと言葉だけでは難しいと思ったのは
原文で「すずのような声」。
美しい声のことだけれど翻訳を2回した結果「ブリキのような音声」になっちゃうし、

家を訪問した時の挨拶「ごめんください」は、
「ヌードルをください」になっちゃうんです。

鶴の恩返しでやってきた女性が「ヌードルをください」じゃ
びっくりしますよね。

なぜか主人公「よひょう」は「レオパルド2型戦車」…
ここまでくると脱帽です。

花咲じいさんがもらった
「たんまりご褒美」は「粘液質ボール賞」

うーん、一応賞には賞なんだよなあ…。

他にも笑える文が盛りだくさん。
シュールな絵も笑いのツボを刺激してくれます。





コメント

 あかん、頭の回路がショートしそうです。なんちゃって
とても興味深い内容ですね。いつも楽しみにしています。ありがとうございます。失礼します。m(__)m アリガトォ

2011年06月07日

背面ストライプ……その縞じゃねぇよ∑( ̄口 ̄)
ってまずはツッコむのが礼儀の本ですね、わかります。

こういう本を見ると、日本語を使いこなすって実はスゴい事なんだなって思います。日本語を深く理解されてる外国語圏の方とか尊敬します><

2011年06月07日

斬新な発想ですが、電車の中などで読むのには注意がいりそうです。僕はジョークが大好きで、そういう本を電車で読んで大変でした。

コビー 2011年06月06日

有料の翻訳ソフトで、そんなふうに訳されちゃうんだ…

そしたら、無料の翻訳サイトだったら、もっとすごい訳になるんだろうねぇ…

南栗橋博士 2011年06月06日

確か、宮田珠己さんの本の中でも、自動翻訳機を使ったら、めちゃくちゃな和訳になったエピソードがあって大笑いした記憶が…。
読んでたのが、出先じゃなくて、自宅だったのが幸いでしたぁ。

2011年06月06日

まりさんの話聞いただけでも面白そうですね♪区切る場所の問題なんですね(^^)読んでみようかな(*^-')b

アイドルヲタ 2011年06月06日

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