今という時『誰もいそがない町』

今日は何曜日だったっけ。
決まった曜日に決まったお仕事をするパターンではないので
時々そんなことを思うときもあります。
ああ、今日は日曜日だね。
今週はなんだかいろんなことがあって、
普段から1日とか1週間とか1年とか、すごく長く感じるタイプなんだけれど、
今週は特に、1つ前の日曜日が
遠く遠くに感じます。

時間は等しく流れているはずなのに
感じ方が日によって、その都度違うというのは
とても不思議なことです。
年をとるにつれて1年がどんどん長く感じるようになった私。
普通は逆らしいけれど。

『誰もいそがない町』(ポプラ社)
藤井青銅さんのショートショートを読みました。

ちょっとシュール。
ちょっと笑えて、
でもぐっとくる。
そんな短編集です。

先ほどの時間の話につながる「秘密工場」。
飛んで行ってしまった風船はどこへ行くのか。「風船の墓場」。
心がぎゅうぎゅうに詰まっていると得られないことがある。「簡単で必要な「答え」」

中でも印象的だったのは
「少しずつ死んでゆく」の話。
「きみと、
 きみと出逢うすべての人も、
 きみの愛するすべての人も、猫も、犬も、その他のすべての動物も、
 一日一分一秒の休みもなく、少しずつ死んでゆく。
 大きな大きな歯車が、律儀に同じ速度でゆっくりと回るように、
 みんな、少しずつ死んでゆくんだ。」

今この瞬間に進んでいること。
避けられないこと。
そう思うと、
ぼんやりしたり、もじもじしたり、
どうにもならないことを悩み続けたりして
自分が使ってしまった時間を振り返って、
急に、そんなことしている場合じゃないって思います。

やりたいと思っていることが
まだまだいっぱいあって、
時間がないんじゃなくて、時間を使えていないだけなんだって。

この「少しずつ死んでゆく」は最後にこう閉じられています。
「でも、最後の最後のその瞬間までは、
 きみはたしかに、生きている。」

そう、今は確かに踏みしめて
今と言う時を歩いている。
けれどそれは決して無限の時間ではなくて、
いつまでも続くように見えるけれど
まだ見ぬ先の時間をあてにし過ぎて
先延ばしにしたり、後回しにしたりしているうちに
消えてしまうかもしれない。
なんだかわずか数ページの章でしたが
ぐっと残りました。

ちょっと後でやろう
と思っていたこともあったので、
今日からやり始めた私。

今は今にしかない何かがあって
今の大切さを噛みしめました。


コメント

時間の大切さってみんな思っていても、結局有効に使う事が出来ない(・・;)それが人間なのかも知れないですね!←すべての人とは限りませんが(^-^)自分も人生の半分以上は有効に使ってなかったと思います、でも無駄にしたとも思いません、そうしないとつまらない人生を歩んできたことになりますからね(笑)

アイドルヲタ 2011年06月06日

くりポンはサッカーのファンなので、感覚的にその日が何曜かというのがわかるんだ

だって、試合があるのは土曜でしょう?
たまに、日曜にも試合があるけど…

南栗橋博士 2011年06月05日

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