『星磨きウサギ』(理論社)
那須田淳さんの文章に
吉田稔美さんの絵です。
心が
きゅっきゅっと
磨きこまれたような感じがしました。
絵本の主人公は
星を磨くウサギ。
彼は惑星開拓団の星磨きというボランティアとして
遠く離れた星から地球にやってきます。
星磨きウサギは
地球にいる、自分を必要としてくれる人間のところへ行って、
夜空の星を1つ選んでもらい、
その人のために空にハシゴをかけて星を磨きます。
その星が輝けば恋が実ると言われていますが、
磨けるのは1人につき一生に1回だけ。
星磨きウサギは
いろいろな時代のいろいろな人のために星を磨き続けます。
そして
星磨きウサギは
地球に来て最初に出会った女の子と
その子がお婆さんになった時代で再会します。
お婆さんになった女の子は
「それまで自分が嫌いで、いやだなっていじけたり、
自己嫌悪に陥ることが多かったけれど、
星を磨いてもらってからは、弱さもひっくるめて、それが私なんだなって……。
それから、つらいときや悲しいときがあると、
自分の胸の星に帰って、その輝きに手をかざしたの。
すると、どこからか、負けるな、わたしって声が聞こえてきて、
また前をむいて歩いていけた」
そう言って、
星磨きウサギに出会えたことに感謝していると
直接伝えたかったのだと言います。
「星を磨いてもらうということは、自分に正直にならなければできないわ。
たぶんそのときほんとうの自分に出会うのよね。」
星磨きウサギに磨いてほしいと思った星は
自分自身の心であり、
その星を輝かせられるのは、自分だけ。
ウサギが磨いてくれるけれど、
本当は自分をしっかり見つけて、
自分の心の中、星を輝かせようとしているのかもしれませんね。
年付きを経て星磨きウサギに再会した女の子は
駄目な自分も受け入れて
自分の全てを見つめて磨けるようになったのかもしれません。
あれ?
だめな部分も全部含めて自分自身…
この間の本の話に繋がりますね。
2011年5月7日の「がんばるときに」
http://beamie.jp/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=...
星磨きウサギは、
これまでずっと誰か他人のために星を磨いてきたけれど、
最後に、ふるさとの星にいる好きだった子を思いながら
自分のために星を磨きます。
いろんな人の気持ちを見つめてきたウサギが
今度は自分の心と向き合うんです。
私も
「自分の胸の星」をしっかり見つめて
磨こう。
今日も
きゅっきゅっ
まりさん、今日の日記も、とてもよいお話でした。。。
風邪をひいて萎えていた、心が温まりました。
ありがとうございました。マル。