じゅうそう『屋久島ジュウソウ』

「じゅうそう」って聞いて
何を思い浮かべます?

私は
「重奏」

ピアノ三重奏とかの、じゅうそうです。

他には

「重曹」かな。(注)
人にも優しい素材でキッチンをピカピカにしてくれます。

でも
他にも
「じゅうそう」
あったんです。

『屋久島ジュウソウ』(集英社)
森絵都さんのエッセイです。

何冊か森さんの小説を以前読んだことがあったのですが、
エッセイは初めて。

何気なく見つけた本で手にしたのですが、
イメージとしては
「屋久島だし、ピュアナチュラルな自然を堪能」っていう
のんびりしたエッセイの雰囲気かしら
と勝手に想像していたんですが、

実はなかなか笑える内容もあって

森さんの
ゆるい雰囲気を目指しながらも
きっちりお仕事に対してまじめなお人柄も
素敵って思える作品になっています。

この単行本は
「小説すばる」に掲載された「屋久島ジュウソウ」と「slight sight-seeing」を
1冊にまとめて本にしたもの。

屋久島を取材して文章を書こうということで
森さんとカメラマンさん、編集者の人たちの合計5人で屋久島に行った様子が描かれています。

タイトルにもなっている
ジュウソウ
ですが、
屋久島へ行った5人は、全員、
山登りの重装備を略して「重装」と言っていると思ったのだとか。

屋久島はかなりベテランさんが登るようなレベルの山。
だけれど、この5人はほとんど初心者で
へにょへにょになりながら
頑張って登るわけです。
このあたりの苦労からも
「ジュウソウ」と聞いたら
間違いなく今自分たちが背負っている重装備のことだろうと連想した、
というところでしょうか。

「屋久島ジュウソウ」の
正しい「ジュウソウ」の指し示すところは

登山用語の「縦走」。

これは「尾根伝いに山を歩いて、多くの山頂を踏む登山形式」なのだそうです。

私も初めて知りました。

美しい屋久島の自然に包まれて
きつい山の苦しみも
いい思い出。

旅に出て、何かに新しいことに触れたくなる本。

「単なる偶然かもしれない。しかし、自分がそこにいる必然について何かしら心当たりがあるのは、幸福なことだ。自分がそこへ行く必然について、何かしら心当たりのある旅は、幸福な旅だ。」

うずうず…

遠くまで行くのは難しいけれど
電車で日帰りできる場所へのプチ旅、
徒歩で限定されたエリアを歩きつくしてみたり、
またぷらぷらしたいな。

名所がなくたって
幸せな気持ちを外で感じられるってだけで
あっという間に素敵なプチ旅になる。

行きたい所
たくさんあるなあ。









・・・・・・・・・

(注)
温雪さんの書き込みできがついて、漢字を訂正いたしました。失礼しました。温雪さんありがとうございます。
それにしてもジュウソウって色んな漢字変換できるのね。

コメント

まりさん、銃創、でしょうか???
これだと、オスカーの、別の方のブログのように
なってしまいますね。笑。

山登りもよいですが、命がけのスポーツは、
大変ですね。

まるみる 2011年04月27日

関西人なもので、最近映画にもなった阪急電車の駅で、十三というところが思い浮かびました。 最近僕も旅行というほどではないですが、少しずついろいろな場所にいってます。そこで想定してた以上の発見があったときの感動はかけがえのない物です。

コビー 2011年04月27日

ワタクシは真っ先に「重層」が思い浮かびました(^。^;

エッセイ本はよく椎名誠さんのを読んでいますが、
森絵都さんの『屋久島ジュウソウ』、ぜひチェックしてみたいと思います。

気軽に行けるプチ旅、ブラリ旅、良いですよね。
私はもっぱら
折り畳み自転車をバッグに入れて電車移動→現地で広げてサイクリングする
“輪行”にはまっているのですが、
途中気になった風景などを写真に取るのが大好きです。

まりさんのプチ旅情報もぜひぜひ参考にさせていただこうと思ってます(^o^)

2011年04月27日

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