電車とバスで楽しむ中之条ビエンナーレ2021

会期延期の後、緊急事態宣言の解除を待っての開会となった中之条ビエンナーレ2021。
展示会場が広範囲に点在しているアートイベントでは、1日で全てを観ることはほぼ不可能な場合も多く、中之条ビエンナーレも40ヶ所の展示会場・パフォーマンス会場があります。大きく分けて5地域での展示です。


先日やっと行ってきましたので、私の場合はどうやって楽しんだのかをお伝えします。
電車とバスを乗り継いでアートイベントを楽しんでみたいという方にも参考になれば幸いです。


中之条ビエンナーレ2021
https://nakanojo-biennale.com/



まず出発前にやったこと。予習です。
たくさんの作品がある中から、これだけはどうしても見たいと思うものをピックアップします。


予習の方法は2種類。


1・公式ガイドブック


私は東京の銀座にあるアンテナショップ「ぐんまちゃん家」で中之条ビエンナーレ2021公式ガイドブックを入手しました。
この本にはビエンナーレ会場の地図はもちろんのこと、個々の作品情報や展示会場の詳しい紹介、作家さんへのインタビューなども掲載されています。




2・オフィシャルウェブサイトにアップロードされたYouTube


中之条ビエンナーレの公式アーティスト・チャンネル https://nakanojo-biennale.com/2021/ http://">https://nakanojo-biennale.com/2021/  を見ると、作品を動画で紹介したものを見ることができます。
ガイドブックと公式サイトを参考に、実際に行く場所を絞り込みました。






次は移動手段と時間などを調べます。


自分が見たいものをより多く効率的に見るにはどうしたらいいのかを検討します。


中之条ビエンナーレの鑑賞に必要なパスポートは当日券しか扱いがないので、中之条に到着してから購入するしかありません。予習の段階で、どこでパスポートを購入できるかも必ず確認します。


私の場合は、


・中之条駅からバスで約40分の距離にある四万(シマ)温泉エリアにある作品
・中之条駅からバスで沢渡温泉エリアにある作品
・中之条駅からは公共のバスがないエリアである伊参(イサマ)エリアにある作品


に絞り込んだので、ここにどうやって辿り着くかを検討しました。


まず四万温泉エリア。ここは中之条駅からのバスのアクセスが比較的良く、1時間に1本程度はバスが来ます。


沢渡温泉エリアは四万温泉エリアに向かう途中で道を左折して入っていく場所なのですが、
ここは四万温泉エリアよりもバスの本数が少ない。ただ、沢渡温泉への入り口である左折ポイントにバス停があるので本数の多い四万温泉へのバスもうまく活用すれば時間を効率よく使って行けそうだなと思いました。


伊参エリアは土日祝限定ですが中之条町役場から無料のシャトルバスが運行しています。伊参エリアの最奥である「やませ」展示会場に行くには、このシャトルバスを利用するのが良さそうだと判断しました。




さてここで鑑賞パスポートの問題。沢渡温泉エリアには鑑賞パスポートを販売しているインフォメーションセンターが無いのです。(正確にはあるのですが、そこはまた飛び地のように離れている場所なので、沢渡温泉にバスで降り立っても鑑賞パスポートが買えないという意味で、販売場所がないと判断しました)つまり最初に沢渡温泉から観たい場合には、中之条駅周辺にあるいづれかの販売場所で鑑賞パスポートを入手してから沢渡温泉エリアへ向かう必要があります。


四万温泉エリアでは四万温泉協会さんで鑑賞パスポートやガイドブック、オフィシャルグッズなども買うことができます。今回私は四万温泉協会さんで鑑賞パスポートを購入しました。




見たい作品が多く断腸の想いで、沢渡温泉エリアから鑑賞しようかなとスケジュールを組んでいたのですが、


高崎駅から吾妻線に乗り換えて中之条駅へと向かう電車の中で見えてきた山々をみているうちに、どうしても四万温泉エリアにある永井俊平さんの作品が見たくなり(彼の作品は山や自然の線が関わっている作品です)急遽予定を変更。


結局、到着したら、中之条駅前にある作品も時間をとって観たいと思い、


最終的にこうなりました。






9:47  中之条駅
9:55  中之条駅から四万温泉ゆきバスに乗車
 ↓
10:24 月見橋バス停下車


   四万温泉協会さんで鑑賞パスポートを購入
   徒歩で四万温泉エリアにある作品
   (厚畑駐車場前広場・中屋・旧第三小学校)を鑑賞


(旧第三小学校・滝沢礼子《いつのまにか》)



(旧第三小学校・春田美咲《何が聞こえる》)


12:44 月見橋バス停から中之条駅ゆきのバスに乗車
 ↓
13:15 上之町バス停下車


   中之条市街地エリアを少しだけ鑑賞
   (上之町商店街・王子町空き地・王子町ガレージ・つむじ)



(王子町ガレージ・TETTA《Paradise Paradise》)




13:40 中之条町役場駐車場から伊参エリア無料シャトルバスに乗車
 ↓
14:10 やませ入り口バス停下車


   やませ・岩本稚蚕飼育所の作品を鑑賞



(やませ・白矢幸司《After the Rain》




(やませ・大山里奈《ときの昇華》)


15:15 やませ入り口バス停からシャトルバスに乗車
 ↓
15:45 中之条町役場駐車場で下車


15:55  アーティストレジデンス「かたや」で知り合いに遭遇して
        「かたや」内にある「おてのくぼ」さんでコーヒーブレイク


          「かたや」1階で開催中の手拭い展と
   ビエンナーレ作品である「かたや裏の小屋」を鑑賞


(かたや裏の小屋・ますいいリビングカンパニー高崎分室 柳沢和孝+滝本翼《小屋の記憶》)


    
16:45  女神のような知り合いが車で中之条駅まで送ってくれる
 ↓
16:55 「駅前インフォメーションセンター(旧ヤマザキショップ)」に滑り込みで、
    ささやかな自分用のお土産を買う


17:08  中之条駅から吾妻線で帰路


   



事前にバスの時刻表を調べてあったからかもしれませんが、1時間に1本しかないバスを待つためだけの時間でロスしてしまうということもなく、むしろ比較的駆け足で全力鑑賞したような感想です。

もちろん今回見た作品以外にもどうしても見たいなと思う作品もまだまだたくさんあるので、会期中にあと何回かは行って見たいなと思っています。あと2回でまわりきれるかなあ。

私は特に見たい作品やご縁があった作家さんの作品があり、まだ見に行けていないエリアにそれらが展示されていたりするので、複数回に分けて行くつもりではあるのですが、1日だけ見に行ってもそれはそれで充分楽しめるアートイベントだと思います。


そしてなんと鑑賞パスポート1500円は一度買えば無くさない限り会期中何度でも使えるのです。一日券とかじゃないの。さらに、高校生以下は無料です。太っ腹過ぎる。


中之条ビエンナーレのオープン時間は9時半から16時まで。公式ショップなどは17時まで楽しめます。17時になると空は結構暗くなって、エリアによっては灯りも少ない場所もありますし、追い討ちをかけるようにどんどん気温が下がっていきますので、行動時間には充分にお気をつけください。


ということで電車とバスでも十二分に楽しめる中之条ビエンナーレ。
私は今回チョコレートと水筒のお茶でエネルギー補給をしながら座るタイミングはバスの中のみで爆走するというパワフル行程にしてしまったけれど、もちろん途中どこかでゆっくりランチをするというのを挟むのもあり。中之条にも素敵なお店が色々とあります。温泉に泊まってビエンナーレも一緒に楽しむのもおすすめです。ビエンナーレ期間ではありませんが我が家は以前四万温泉に泊まったことがあります。


次回は赤岩地区や伊参のまだ行ったことがないエリア、そして当初行きたいと思っていた沢渡温泉にある作品も見られるといいな。






今回は家でお留守番を頑張ってくれたウィルさんがご不満極まりない様子でしたので、翌日は犬感謝デーになりました。至れり尽くせり。






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