『クジラアタマの王様』

『クジラアタマの王様』(NHK出版)
伊坂幸太郎さんの新刊小説です。
読みたい、読みたいと思っていながら、やるべきことを先に片付けなくてはと、
駅ナカの本屋の前を通るたびに平積みになった表紙を横目に通り過ぎていたんです。

先日やっと、近所の本屋さんにゆったりとした気分で立ち寄ることができ、
その時にやはり目立つ棚にこの本があったので、にんまりする顔を抑えながら購入しました。
買ったら最後、読み終わるまで本から離れられなくなるのが、伊坂さんマジック。
今回も寝る間を惜しんで読み倒してしまいました。

私の読書時間は移動の時やちょっとした隙間時間、湯船にゆったり浸かっている時や、寝る前の少しの時間などで確保されているのですが、
伊坂さんの本は、生活の時間構成が本を読むこと中心にシフトさせられるものなので、
やらなければならないことをついつい後回しにして読書してしまうのです。
これはアカンと。
なのでだいたいいつも、伊坂さんの本は私にとって「ご褒美本」で
ここまでやるべきことが終わったら読み始めてよし、というもの。

今回の私のご褒美本も、
期待を裏切らない面白さでした。

本の帯には「ノンストップ活劇エンターテインメント」という
どこから切り取ってもスピード感しかないような言葉が踊っていますが、
まさに広告に偽りなし、小説のドキドキさせられる展開にあっという間に巻き込まれ、
一気に読みきってしまいました。

今回はごく普通の日常生活の世界と、夢の中の世界とのパラレルワールドのようなお話。

夢って、起きた時にぼんやりとしか思い出せなかったり、起きた瞬間はしっかり覚えていたはずなのに昼くらいには内容を思い出せなかったり。すごく曖昧なものですね。
そしてだいたいは断片的で、起きたらその夢のストーリーはそこでおしまい。また次に夢を見た時には違う設定で、違う登場人物、違う場所だったりするわけです。
でももし、夢がすべて繋がっていたら。実は昨日の夢の続きを今夜の夢で見るのだとしたら。

伊坂幸太郎さんのこの新しい小説では、新しい試みとして、章の区切りにセリフなしの漫画が組み込まれています。その絵はスピード感にあふれつつも、淡白な線を主に構成されていて、セリフのない淡々としているようにも見える絵のせいなのか、時折スローモーションの映像を見ているような気持ちにさせられました。ものすごい高速な動きをわざとスローモーションで見ているような、独特の緊迫感が迫ってきます。

「クジラアタマの王様」が一体何なのかは、読んでのお楽しみ。

そういえば私は昨夜は夢を、見たような、見なかったような。
すでに曖昧ですが、この小説を読んでから、私は夢の中でどこへ行って、誰となにをしているんだろうかと少し気になってしまいまいた。
夢日記のメモでもつけてみたら、面白いのかしら。

ファンタジーは苦手だけれど、没入させてくれるような小説が読みたいなあという時にぴったりな新刊でした。珍しく、どの「殺し屋さん」も登場しません。でも相変わらず、ハラハラしますよ。











Kotaro Isaka who is one of a famous writer published his new novel titled “The king has his head like a whale” I love his novels, and I couldn’t wait to read new one.
After my job, finally I bought this book and finished reading without my resting in whole day.

I love reading, and my reading time is at home, in the train, little rest between some jobs, in the bath tub during warming my body by hot water or caring my hair.

In this story, he wrote about dream and parallel world. It seems to be expressed about SF, but three main characters are living the real world, just they are dreaming in their bed. Strangely, their dream are common dream each other. They battled in their dream like the role-playing game, they are wearing armors like knights.

He tried the new style that some comics pages without texts are put between each sections. The pages for comics made the tense and rhythm for the story. I liked it.
About the meaning of the title, save the fun after reading it.

I thought about my dream. I can’t remember my dream although I catch many dream in the night. The dream is always having their ending when I wake up. And I will not see the same story or the sequel to an earlier story.
But if the story is continuing in the same person...

This new novel is not fantastical story, but you can be thrilled and enjoy the imaginal world like the SF. Oh, but in this story, he is not appear his familiar characters who are funny hit men. Please enjoy it, I recommend you!

コメント

夢、自分は一度起きて、寝たらその前に寝てたときの夢の続きを見たことがあります

Kyo 2019年08月31日

今回も素敵な作品に出会えたようですね。よかったですね。。。

みーまる 2019年08月31日

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