今年の夏、ポーラ美術館でたくさんの素敵な作品を見たのですが
その中でアンリ・ルソーの作品がとても美しく以来気になっていました
。もちろん、アンリ・ルソーについては名前と、有名な作品はいくつかは知っていたし、
ざっくりと、
アンデパンダン展でじわじわと認められるようになった人、
美術の専門教育は受けずに絵を描いていた人、
税官吏だった、
フォーヴのようだと批評されたことから、フォーヴィズムという時代が始まり、その中心的画家のうちのひとりであった、
などということは、ちらっと知ってはいたのですが、
アンリ・ルソーについてだけ詳しく本などで読んだことはなかったので
今回、『アンリ・ルソー【自作を語る画文集】楽園の夢』を読んでみたくなったのでした。
訳編は藤田尊潮さん
アンリ・ルソーの絵と彼自身の手紙や言葉、
彼を取材したインタビュー記事などがまとめられています。
1910年3月19日付の『コメディア』紙に掲載されたインタビュー記事によれば
税官吏、
ではなく、
入市税官吏なのだとか。
日本語で書くと前に2文字ついただけですが
フランス語だと
税官吏と入市税官吏の違いは
ドゥアニエとオクトロワの違いということになるらしく
ぜーんぜん違うやーん、と。
他にも興味深い言葉が満載。
アンリ・ルソーは自作を買ってほしいと、市長や公共教育・芸術省副大臣補佐官に何度も手紙を送っていたりもしました。
第1回目から出展していたアンデパンダン展(誰でも出展できる展示。
サロンに落選した人たちが展示することからスタート)では
ルソーが63歳になった第23回の頃には、展示前に6展展示作品中の5展が既に買手がついていたりすることも、資料から読み取れたり。
42歳で描き始めて66歳で生涯を閉じたアンリ・ルソー。
素朴な絵とか賛否両論あったようで美術史の教科書を読んでいても
フォーヴ、
税官吏、
専門的美術教育を受けていない、
というキーワードで語られているだけのイメージで、
実際にルソー作品を見るまではそこまで強い興味はなかったのですが
間近でみたら本当に美しく、
あっという間に心を奪われて家に飾りたいなあと思ったのでした。
今回の本もルソーについて今まで知らなかった部分を知ることができたし
、他にもルソーについての本も読んでみたくなりましたよ。
ちなみに以前読んだ小説では原田マハさんの『楽園のカンヴァス』がすごく面白く、物語の中心にルソー作品が登場します(*^_^*)
とちうことで2016年の53冊目9月の3冊目でした(o^^o)
#アンリ・ルソー
#絵画
#アンデパンダン展
#原田マハ
短期に、よく学んでいるなあと、感心です。。。よく見習いますね(^0^)。