フリオ・ゴンザレス展@世田谷美術館



世田谷美術館で開催中の

彫刻の展示に行ってきました。



世田谷美術館に行くのは
何年ぶりかになってしまいましたが
やっぱりステキな場所です。
砧公園の中にあるので
自然も豊か。
とても渋谷までほんの数駅で行くことが出来る場所とは思えません。


さて

「スペインの彫刻家 フリオ・ゴンザレスー ピカソに鉄彫刻を教えた男」

という展示タイトルの今回。


ポスターやちらしの表にも掲載されている作品
《ダフネ》

ですが

展示を見始めてすぐの

半円状になった広い空間に展示されていて

とても印象的な見せ方でした。


今は彫刻家として知られるフリオ・ゴンザレスですが
実は最初はバルセロナで金工職人で
目指していたのは画家でした。

展示では初期の作品から順を追って見ることができるので
彼の辿った人生の歩みを、しっかりと理解しながら観ていくことができます。

最初は、やはり、絵の要素が強く、金属の板を叩いて、そこに絵を盛り上げながら描いていた、という印象。

それが次第に
まるで金属を折り紙のように
折り曲げたり、
切ったりするようになっていきます。

その様子は
小さいころ、厚紙にハサミで切り込みをいれながら、折り曲げて、カーブや立体に形を作っていった時のような作業を思い起こさせました。


画家から、
生活のために溶接を始め、
そこから彫刻家になり、
そして最後は戦争による金属材料不足によって、紙にデッサンを重ねるフリオ・ゴンザレス。


絵からはじまって 絵に戻ったようにも思えますが
戻ってきたはずの絵の部分では
もはや、彼のアーティストとしての心の中には常に、立体や空間というものが存在していたのだなとも感じました。


彼は夜空の星について語りながら

「そうした数限りない点こそが、「空間に描く」という新しい芸術の先駆者なのである。」

とも述べています。

「空間の中のドローイング」とも称され
彫刻家として有名になったフリオ・ゴンザレス

彼の作品はどれも
軽やかで、
ふわりと動き出しそうな自由さも感じさせてくれ、
金属という、重く硬い素材の印象を時に忘れさせるようです。


静かな森の中で
気持ちを落ち着けて、ひとつひとつの作品と向かい合う時間。

素敵な展示でした。



世田谷美術館
http://www.setagayaartmuseum.or.jp






途中でみつけたポスター掲示が
おもしろかったよ










名残惜しいように秋を感じさせる公園






コメント

今回もいい作品に出会う事が出来て、本当によかったですね。
また、この美術館は近くにあるのに、まだ行ったことがないので、
今日の紹介を受けて、機会を見つけていきたいと思っています。。。

まるみる 2015年12月22日

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